2021年1月19日火曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 24: 1997-1998" [Peanuts完全版1997-1998巻24]

まず、Peggy Jeanのクダリで気が付いたが、例えば1990年冬のPeggy Jeanのクダリと全く同じsequenceが1997年冬に出ている。これはオチが同じとかではなく、例えば、20巻306頁と24巻149頁にSnoopyが最後に"Well, at least they didn't go to waste.."と言う全く同じstripがあり、Snoopyの左下に20巻のほうには12-13と書かれているが、24巻には12-13-97と書き足されている。しばらくの間、昔のものが何点か使いまわされているようだ。しかしWebで調べてもこの話が出てこないのは、もしかしてわたしみたいに本当に全部読んでいる人間がほとんどいないのだろうか…。

Rerunのharassmentのクダリは衝撃だ。この概念の流行り始めだろうか。Rerunの幼稚園生活はハードだ。彼の同級生の女の子は可愛いのに名前がないのは残念だ。Rerunの活躍が増えてきた。このマンガ、登場時期によって一応年齢差があるが(たとえばSchroederが生まれたときに既にCharlie Brownはいたし、Lucyはもっと後とか)、結局みんな同年代みたいになっていて、明確に差があるのがRerunだけで、作者的には孫みたいなことかもしれない。

キャラ情報としてLucyが14年後に21歳になると言っている。かなり前にCharlie Brownが7歳だったと思う。Aunt Marianが言及される。"Crybabay" Boobieが久しぶりに登場。Pigpenの打率が.712とか。Beagle Scoutの名前は常に注目しているが、ここではBillとConradが挙がる。もう名前付きキャラは出ないかと思っていたが、Naomi登場。Franklinが黒く描かれなくなったと思っていたが、今度はスクリントーンでかなり黒い。もうPeanutsの名声が確立されて久しいし、「黒人と白人を同じ教室に描くな」的な抗議があったのも昔の話だ。

この時期の定番のクダリとしてAndyとOlafが常にSpikeを探しているし、SpikeがMicky Mouseの友達なことは確立されている。"The moon is always over Hollywood."というフレーズは検索してもこのマンガしかヒットしないし、起源があるわけではならしい。Valley Forgeもこの辺りから増えてくる。Beagle Scoutよりブリッジのシーンが増えてきた。わたしがブリッジを多少勉強したのも、このマンガのせいだった気がする。このマンガは全員がココナツが嫌いだが、それを知っていないと分からないコマもあり。

時事として、ついにDilbertへの言及が出た。ここから先は確実に全部読んでいるはず。Dilbertも作者があんなことにならなければ…。Tiger Woods然り…。

Several strips of the winter of 1997 are exactly the same ones of 1990, except for the numbers(date, I guess) in the last panel. I googled about it and found that no one has mentioned this fact. So, I wonder, am I the only one who read litterally whole "The Complete Peanuts"?

出版社 : Canongate Books Ltd (2015/11/5)
言語:英語
ISBN-13 : 978-1782115212

Louis P. Masur "The U.S. Civil War: A Very Short Introduction" [南北戦争:非常に短い入門]

目次: 1.内戦の起源 2.1861 3.1862 4.1863 5.1864 6.1865と戦後

基本的には米国内戦を時間で追っている。類書と比べてどうなのか分からないが、普通に話は分かるし、翻訳する価値もあるように思う。特にアメリカにおける黒人差別という問題は、日本人にはほとんど実感のないところで「なんでそこまで」と思うことも多く、少なくともこの辺りまでは遡らないとよく分からない。

それはそれとして、内戦はうんざりする。スペイン内戦も酷かったが、米国の内戦もうんざりだ。元々の原因は奴隷制をめぐって南部諸州が合衆国を脱退したことだが、リンカーン大統領はかなり後になるまで優柔不断で、戦争目的は奴隷制と無関係と言い続けるし、それに応じて戦争は長引くだけでただ死者だけが積みあがっていく。スペインの場合はフランコの意図的な作戦だが、内戦というのはもともとこういうものかもしれない。野蛮なことだが、奴隷解放の歴史はこの上にある。

そして日本は内戦を経験していなのだとつくづく思う。戦国時代だとか言っても一般人にとっては迷惑な話くらいでしかなく、小田原城を豊臣軍が包囲したところで周りの小田原市民は見物していただけだろうし、別に小田原市民が名古屋市民を恨んでいるとかいう話になりようもない。そういうこともあり、色々な意味で日本人も学ぶべき歴史だろう。

Gruesome.

Oxford Univ Pr (2020/10/21)
言語:英語
ISBN-13 : 978-0197513668

2021年1月6日水曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 23: 1995-1996" [Peanuts完全版1995-1996巻23]

Charlie BrownのダンスパートナーEmilyが登場。これが名前付きキャラの最後かもしれない。Rerunが幼稚園に通うようになって女の子も出てくるが、この子は多分最後まで名前が出なかった。初期のShermyとかはもう出てこないが、VioletとPattyは出続けている。キャラの変化としてFranklinがあまり黒く描かれなくなったが、時代の流れなのか編集部の要請なのか。HarrietのAngel food cakeはまだ生きている。キャラの変化と言えば、いつの間にかPeppermint PattyはMarcieの"Sir"に反応しなくなっているし、"You are ... weird, Marcie."は定着している。Charlie Brownのpenmanshipもいつからかもう忘れた。

お約束と言えば、全員がココナッツが嫌いという設定は動かない。子供たちはあまりサマーキャンプに乗り気でない。とにかく良く雪が積もるが、アメリカ中部は今でもこんなに積もるのかもしれない。このマンガの一つの重要な論点として、周りがみんなCharlie Brownをフルネームで呼ぶということがあるが、考えてみたらあまりそんなに良くあるシーンじゃない気がする。SpikeがMicky Mouseをいじるシーンもちょくちょくあるが、姿は見せない。許可とってんのかな。このマンガに限ったお約束ではないが、昔のマンガはよくコンタクトレンズを落としてみんなで探すシーンがあったけど、なぜ今はなくなったのか。

時事として相変わらず主に黒電話が使われているが、ついにインターネットが登場した。わたしとしても、この辺りからWebで全部リアルタイムに読んでいる感じ。

I think I read all the strips hereafter on the web IRT.

Canongate Books Ltd (2015/11/5)
言語: : 英語
ISBN-13 : 978-1782115205

2020年12月28日月曜日

Olly Richards "101 Conversations in Intermediate French" [中級フランス語の101会話]

なんか会話の勉強でもしようと思って読んだが…。確かに101の会話が収録されているのだが、すべての会話が全部つながって一つの物語になっており、会話集というより、これ一冊が映画の台本みたいな感じで読める。著者は最近流行りの「だいたい分かればいいから辞書なんか引かないでどんどん読め」というスタンスの人で、対象読者としてはA2で十分と言っている。少し難しい単語には全部英訳がついているので、確かにA2でほぼ筋は終えるかもしれないが、普通に接続法も出るので、完全にスキなく理解するためにはB1は必要だ。

(だいたいどの言語でも接続法は上級扱いだが、実際には些細な日常会話でも接続法は避けられないのが通例で。)

で、これが会話の勉強になるかというと…。この本の最大の問題は話が面白過ぎるという点にある。各会話の冒頭に地の文として説明があり、その後に会話が続き、この時点で映画台本だが、内容が警察の腐敗を扱っており、アメリカのテレビシリーズ「24」のように状況が二転三転し、バカバカしいとは思いながら、読ませるのは間違いない。少なくとも語学学習書と称するもので、こんなに内容が大人向きで面白いものは見たことがない。その結果、話は確かに面白かったが、特に有益なフレーズとかが記憶に残ることもなく、しかしextensiveとか多読とかいうのはこういうことなのだろう。冷静に読み直せば有益な文も回収できるのかもしれないが、わざわざ読み直す気にもならない。そもそもわたしはTCFでだいたいB2レベルをクリアしており、実際この本はわたしには易し過ぎるのだが、まあ、それでも面白かった。

Le pire problème avec ce livre est que l'histoire est trop intéressante. Je ne souviens aucune phrase utile, parce que je me suis concentre sur le contenu.

Independently published (2020/3/11)
言語:フランス語
ISBN-13 : 979-8613055326

2020年12月21日月曜日

Howard Phillips Lovecraft "The Call of Cthulhu" [クトゥルーの呼び声]

少し前になぜか流行ったクトゥルー神話の中の一つの短編。しかし、信者の人には申し訳ないが、これ自体が果たして名作かというと…。主題自体は面白いのでこれを原案に作家何人かで会議してマンガなり映画なりに…みたいな…。もともとホラー小説があまりというところもあるけど、これみたいにクトゥルーの物理的な実体が出てくると盛り下がるのを感じる。そういうことでは"The Shadow over Innsmouth"のほうが面白かったが、どっちにしろマンガでも読んだほうが良さそうだ。

Ia! Ia! Cthulhu fhtagn! Ph'nglui mglw'nafh Cthulhu R'lyeh wgah-nagl fhtaga....

Independently published (2020/8/5)
言語: : 英語
ISBN-13 : 979-8672658582

2020年12月17日木曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 22: 1993-1994" [Peanuts完全版1993-1994巻22]

Martin Luther Kingの話をPeppermint PattyとFranklinがしているが、このマンガじゃないと無理な話かもしれない。Ethanが登場してインディアンの矢とかいう話も、今じゃ無理なんだろうな。

時事としてはSnoopyが最高裁判事になるというエピソードがあり、Snoopyが指名されると上院司法委員会の公聴会に呼び出されることになる。Linus "Now, you're facing the senate judiciary committee, and senator Biden asks you a though question.. How will you respond?"ここで出てくるBidenが現時点の次期米国大統領だ。あんまり政治家の名前の出てくるマンガではないが、Bidenは上院司法委員会に長くいて有名だったんだろうな。時事というより薄っすら記憶にある話で"Men are from Mars, Women are from Venus"というタイトルは懐かしい。Lucyが携帯電話を持ち始めた。テレビは相変わらずデカいが、リモコンは使っている。

Beagle Scoutの点呼で"Woodstock! Conrad! Bill! Raymond! Fred!"というのがある。Snoopyにウサギを追わせようとするエピソードが超久しぶりに出たが、これはFriedaの役だったはず。見た目が全然違うのは、作者も適当なのだろうか。 ここまでこのマンガでは、野球アメフトアイスホッケーは良く出ていたが、バスケだけはあまり出なかった。ここから急に増えてくる。LinusとSnoopyがからまって寝ているシーンは前からあったと思うが激増。Spikeが砂漠で一人で暮らすことになった理由が語られるが、かなり重要なエピソードだ。LucyとCharlie Brownのフットボールの件が音だけで画面に出なかったのは初めてのはず。

Joe Biden was mentioned by Linus here!

Canongate Books Ltd (2015/6/4)
言語: : 英語
ISBN-13 : 978-1782115199

2020年12月6日日曜日

Tom McLeish "Soft Matter: A Very Short Introduction" [やわらかい物質:非常に短い入門]

目次:1.やわらかさの科学 2. 乳状性と混濁とインク 3.粘液性と粘性 4.ゲル化と石鹸性 5.真珠性 6.生命性 結論.やわらかい物質から生命へ

タイトルが魅力的過ぎるので即買いだが、期待は裏切られなかった。自然科学系VSIで、なかなかここまで初耳な世界に出会うことは最近少ない。単純なコロイドの話とか液晶の話くらいは聞いたことがあるが、ポリマーのやわらかさと量子力学の関係とか、液晶と超電導の関係とか普通は知らないだろう。ちょっと勉強になることが多過ぎて簡単に紹介できないが、話の頂点は液晶の自己組織性から生物の動作に至るところだ。普通に大学くらいで勉強している人間でも、バクテリアの運動はバクテリアの意志で行われているくらいにしか思っていないと思うが、この本を読んでいると、ただの化学反応にまで還元されつつあることが分かる。なぜただの化学反応がバクテリアを特定の方向に移動させられるのかというと、構成分子自体に方向性があり、たとえば石鹸の疎水基と親水基や液晶の分子みたいなことだが、これにブラウン運動などか加わると統計的に一定方向に移動することになるというような、生物と物理化学の隙間がどんどん埋められていく。

ただ、この本、VSIの中でもかなり難しいほうの本であるのは間違いない。難しい話をかなり易しく書いてくれてはいるが、有機化学やら量子力学やら超電導やら統計熱力学やら結晶学やら、大学レベルの広範な世界からの総合科学みたいなことになっている。しかし、考えてみれば、我々の体や目の前の液晶をはじめ、身の回りにはやわらかい物質が多いのに、この巨大な世界が盲点になっていた。それはこの本を読んだから気付いたことで、知らなければ盲点は盲点と認識できない。一応、多くの人は流体力学くらいはやるので、粘性とかレオロジーとかいいう言葉くらいは知っているかもしれないが、この本は原子レベルまで戻って、結晶の対称性から論じているから、想像がつかないかもしれない。紹介しきれず、とにかく一読してもらうしかない…。

I really appreciate this book.

ISBN-13 : 978-0198807131
Oxford Univ Pr (2021/1/2)
言語:英語

2020年12月1日火曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 21: 1991-1992" [Peanuts完全版1991-1992巻21]

記憶のあるマンガが増えてきた。ここから先は大体一度は読んだことがあるのかもしれない。このマンガでスクリーントーンは初めて見た気がする。Marcieのセリフ"How is it you are called?"と"What is it I am thinking of?"というのはフランス語直訳調ということなんだろう。Cormac登場。時々レギュラー陣より若い子が出てくるのはかわいい。Franklinが黒く描かれていないコマがあるが、単なるミスかpolitical correctnessか? Woodstockが経理をする時にサンバイザーをしているが、この時代は確かに事務は袖カバーのほかにサンバイザーが普通だったのだ。

Still lots to enjoy.

ISBN-13 : 978-1782115182
Canongate Books Ltd(2015/6/4)
言語:英語

2020年11月26日木曜日

Random House Direct "Spanish 2021 Day-to-Day Calendar" [スペイン語2021日めくりカレンダー]

毎日スペイン語を一フレーズ学べる机上サイズの日めくりカレンダー。当然まだ読んでいないが、まあ勉強になるだろう。スペイン語は西検四級を取って以来、基本的には勉強していないので思い出す必要がある。この程度のスペイン語なら分からないこともなさそうだ。職場にはSports Illustratedカレンダーを置こうと思っていたが、やはり無理があるような気がしたので、こっちにする。テレワークが普通になったらあまり意味がなくなってしまうが、現状、そうなりそうにない…。

Mi novia speaks Spanish so I want to learn some phrases.

ISBN-13 : 978-1524857417
Andrews McMeel Publishing(2020/7/21)
言語:英語

Jeff Kinney "Diary of a Wimpy Kid #15: The Deep End" [軟弱な子供の日記15:深い底]

「グレッグのダメ日記」シリーズの本編としては15作目だが、日本語訳はとうとう出なくなったか…。スピンオフが続いて本編は一年ぶりだからしかたがないか…。ちと残念な気がする。ある程度の品質は常に確保されているわけだしな…。それに、別に1から読まないといけないものでもない。

今回の話は一家でcamper vanで所謂グランピングみたいなことだが、例によってドタバタで、日本なら普通に警察案件としか思えないような話もある。あらためて考えると、このシリーズは当初からPTAが好む児童書とも思えなかったし、だからこそ人気があるのだとしても、親から有害図書と認識されたら売れないわけだし、その意味でも日本語訳が停止するのもやむを得ない。わたしてしても関係ないから笑って読んでいられるんで、実際にこんなキャンプ場があったら近寄りたくないものだ。まあ日本人が「アメリカは酷いなあ」と思って読む分にはいいのではなかろうか。

Hilarious.

ISBN-13 : 978-1419748684
Harry N. Abrams (2020/10/27)
言語: : 英語

2020年11月4日水曜日

Peter Farrell "Math Adventures with Python" [Pythonによる数学の冒険]

Pythonで数学を学ぶという本だが、数学について言えば、日本では高校生でも楽に読めるだろう。Pythonについては、そもそもプログラミング自体の初心者を相手にしている感じで、結局、全体的に高校生に向いていると言える。英語も高校生で読めるような気はする。従ってムダにbrainyな高校生くらいが夏休みに読むのだろうか。大学生だと少し易し過ぎると思うが、本当にプログラミング初心者ならありかもしれない。ちとわたしには対象読者を正確に判定しかねる。個人的にはCOVID-19でヒマな時期に入手したもので、多少Pythonが分かったが、もちろん易し過ぎた。

For brainy high-school students.

ISBN-13 : 978-1593278670
出版社 : No Starch Press; Illustrated版 (2019/1/8)
言語:英語

2020年10月16日金曜日

Curt Siodmak "Donovan's Brain" [ドノヴァンの脳髄]

これは面白くて二日で読んだ。実際、何度も映画になり、翻訳もされている。マッドサイエンティストが脳を培養器に浮かべている、という古典的なホラーSFの絵を確立した名作だ。1943年の出版らしい。

ネタバレしない程度に言うと、脳を生体外で生かす研究をしている医者が、事故で偶然生きている人間の脳を盗み出すことに成功して培養器で研究し始める。テレパシーで脳の思考を読み取ることに成功するが、この脳が元富豪かつ極悪人で、そのうち医者の体を乗っ取って犯罪的なことをし始めるという…。

良く言えばハードボイルド、悪く言えば何の工夫もない文章で、最初のうちはそんなに面白くないような気もしたが、どんどん謎が深まっていく。謎というのは脳の構造の謎ではなくて、培養器の中の脳が科学者を操って何をしようとしているのかという謎で、そんなに複雑すぎることもなく、わたしでもついていける話だ。

基本的にはこの医者の日記という形式だが、この医者自体がそもそもサイコパスで、サイコパスの主観手記はそれだけで面白い。ただ、後半になると、脳のほうがそれを上回るサイコパスぶりを発揮し始めて、医者は邪悪な霊に体を乗っ取られた正常人みたいなスタンスになり、それはそれで面白いが、面白さの種類が変わっている。

この小説は、児童向けにも何度も翻訳されていて、わたしも小学生の頃一度読んだ記憶がある。翻訳というより翻案に近かったと思うが、今原作を読んだ感じのほうが面白い気がした。

The horror SF with the image of "a brain in a test tube".

ISBN-13 : 978-1584450788
Pulpless.Com Inc (1999/7/4)
言語: : 英語

2020年10月13日火曜日

Matthew Cobb "Smell: A Very Short Introduction" [嗅覚:非常に短い入門]

目次:1.どのように我々は嗅ぐか 2.遺伝子で嗅ぐ 3.においの信号 4.においと位置と記憶 5.においの生態学 6.文化の中のにおい 7.未来のにおい

においに関するあらゆる話というようなことで、とにかく該博で、一体何の専門家なのか分からない。こういう人は例えば第六章なんかは、それだけのために急に文献をリサーチしているのだろうか…。というような印象だが、実際には多分、昆虫の嗅覚の専門家なのだろう。もともと昆虫の話は面白話が多いものだが、この本でも一番熱いのは昆虫の話だ。

人間の話もあることはある。なんでも雄豚の唾液に含まれるアンドロステノンという物質は豚に対してはフェロモンとして作用するが、このにおいは人によって良いにおいと言う人と臭いという人がはっきり分かれ、両者に対応するDNAのシーケンスが判明している。つまり、DNAシーケンスからその人がアンドロステノンを良いにおいと言うか臭いというかが正確に予測できるし、逆も予測できる。そしてそれが豚肉の好き嫌いにも影響していることが分かっており、豚肉を食べるとか食べないとかは文化とか宗教というより、その下にある遺伝子の問題に過ぎないのではないかとか云々。

という話もあるが、やはりこの本の中心は昆虫なんで、人間の話は期待しないほうが良い。人間については、人間のフェロモンというものは未だ発見されておらず、そんなものを謳う香水の類は全部インチキとか。昆虫の話はそれなりにグロかったりするが、虫好きの人は平気だろう。わたしとしては、昆虫にあまり興味がないが、たまにはこういう話も面白かった。

関係ないが、この本を読んでいる間に神奈川県東部で異臭騒ぎが頻発していてまだ原因不明である。神奈川県の東京湾側は埋め立て地で、もともと水が淀んでいて掘削すると臭いらしい。わたしとしては数百年のうちに蓄積した有機物がここのところのステイホームでついに飽和して青潮が発生したのではないかと思っている。そんなことはこの本と関係なく、この本は悪臭公害のことはほとんど書いていないが、火星の表面は鉄とマグネシウムと硫黄なので、人が呼吸できる大気を作っても臭くて住めないとかそんなことは書いてある。

A book for insect lovers....

ISBN-13 : 978-0198825258
Oxford Univ Pr (2020/7/1)
言語:英語

2020年10月12日月曜日

"Sports Illustrated 2021 Swimsuit Calendar" [スポーツイラストレイテッド2021水着カレンダー]

そろそろ来年のカレンダーの手配をする時期で、今年はこれを自室で使っているが、来年はこれを職場に置こうかと…。わたしの机の上なんか覗き込まないと見えない。今年はLiz Climoだったが、見たことがあるマンガが多い。この日めくり+月カレンダーが毎日ついているというパターンは日本でもあると良いのだが。これには日本の祝日が書いていないという重大な弱点があるが、一応机の上がリゾート気分にはなる。

A good old plain day-to-day calendar.

ISBN-13 : 978-1438874128
Dateworks (2020/7/15)
言語:英語

2020年10月7日水曜日

Jeff Kinney "Rowley Jefferson's Awesome Friendly Adventure" [ローリー・ジェファーソンの恐ろしくフレンドリーな冒険]

Diary of a Wimpy Kidのスピンオフの二冊目。日本語訳が出ないのは残念なことだ。最初あまり面白くないのかと思ったが、そんなことはなかった。翻訳すれば売れそうだが、本編のがどれだけ売れているのかにもよるか…。

こういう構成がよくあるのかどうか知らないが、ローリーが書く物語と、それに対するグレッグの批評パートが交互に来る。純真な作者と金儲けとクレーマーの心配ばかり考えている編集者といったところだろうか。最終的には伏線が全部回収されているし、かなり練られたプロットに思われる。我々が知っているローリーの書ける代物ではないというのが正直なところだが、面白いからいいだろう。読むのに半日もかからない。

I love this series.

ISBN-13 : 978-1419749094
出版社 : Harry N. Abrams (2020/8/4)
言語: : 英語