2020年3月24日火曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts 1965-1966: Volume 8" [Peanuts完全版1965-1966巻8]

この巻は日常を越えるイベントが多かった。まずSnoopyの恋は珍しい。後に定番になるが夏キャンプも初めてだ。Snoopyがタイプライターを持ちこんで有名な"It was a dark and stormy night."を書き始める。基本的に何も変化のないこのマンガとしては、LinusとLucyの引っ越しとかSnoopy houseの火事も相当な話だしCharlie Brownは可哀そうに車に轢かれている。

キャラとしてはMiss Othmarは姿は見せないが普通にいる。Friedaがこのマンガでは唯一面長になりつつある。Shermyはまだいる。Kite-eating treeが正式に登場。Daisy Hill Puppy Farmも登場し、Snoopyが"One brother lives in Washington, and the other in Texas. One sister lives in St. Louis, one in Hollywood and one in Kansas."と言っている。The little red-haired girlも定番化。小鳥が生まれてWoodstockみたいな形状に。夏キャンプでRoyが登場し、翌年にはRoyと共に遂にPeppermint Pattyが登場する。当初は夏キャンプ限定キャラだったようだが、後の彼女を知っていると初登場は感動的だ。考えてみると、このマンガはPeppermint Pattyみたいないかにもアメリカ人好みのフレンドリーなキャラが少ない。LinusとSnoopyが彼女の家を訪問するのも、日常の範囲を越えている。あと、このマンガは基本的に無名キャラは出てこないが、キャンプだけはたまに無名キャラがいる。

色々盛りだくさんだが、しかし、この巻で最も重要なのはWWI flying aceとRed baronの登場だろう。Snoopyの愛機はSopwith Camelだが、史実通りロータリーエンジンを搭載しているのでジャイロ効果が働き、トルクが右回りなので全加速で右旋回すればRed baronのFocker三葉機がついてこれないとか、機銃がプロペラに同期しているとか、やたら詳しく、普通の読者がついてこれる話に思えない。作者はちょっとだけ第一次世界大戦に従軍していたが、当時はこれくらいのことは通じたのかね。

社会面ではテレビの全盛期と言う感じがする。このマンガの初期はラジオの時代だが、この変から最後までテレビの時代になる。そういうことでは、同時代の日本とはやはり経済格差がある。洗濯乾燥機はわりと初期からあるが、この時代に普通に電動歯ブラシを使っている。気になる言葉として"Judo chop"とか"ZE English"とか。あと、昔から気になっているが、Sallyが学校でやる数学が小学生レベルではない。

Love it!

Canongate Books Ltd (2010/10/7)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1847678157

2020年3月16日月曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts 1963-1964: Volume 7" [Peanuts完全版1963-1964巻7]

このマンガ、SnoopyとWoodstock以外にあまり動物が出てくるイメージがないが、この時期ウサギが結構出ているし、Friedaもまだ普通にいる。Shermyは消えているが…。結局、Charlie Brownと同年齢と思われるPatty, Violet, Shermy辺りはCharlie Brownのキャラに当たりが強すぎるのかもしれない。キャラとして5が登場。34も出てくる。時事としてヒッチコックの鳥はこの頃。そろそろ政教分離が学校に及んできたか。アメリカで感心するのは、なんか日曜学校とか、正装すべき時は子供でも正装すること。このころには既に"Happiness is..."というのが名言として定着したのだろうか。

Happy comic life.

出版社: Canongate Books Ltd (2010/10/7)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1847678140

2020年3月15日日曜日

Beatrix Potter "The Tale of Peter Rabbit" [ピーター・ラビットの話]

某大学でピーターラビット展をやっていたので読んだ。この第一作自体はただピーターが農家に侵入した話でしかないが、関係のないキャラも書かれているところを見ると、後の展開も考えていたのかもしれない。他愛もない話には違いないが、普通に話を聞いていたらそれなりにドキドキするかもしれん…。物語とか小説とか、色々複雑な構成になっていても、基本はこういうことなのかもしれない。こういう有名子供向け作品をほとんど知らないので、開拓していくと面白いかもしれない。

I've never read this before. Maybe this is the prototype of all novels.

出版社: Warne (2002/9/16)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0723247708

2020年3月9日月曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts 1961-1962: Volume 6" [Peanuts完全版1961-1962巻6]

わりと初期の頃から鳥とSnoopyの絡みはあるがこの頃から仲良くなっている。まだ形がWoodstockじゃないがSnoopyに話し始めている。新キャラとしてFriedaと猫が登場する。野球のシーンが増えてきて、もはやSnoopyは普通に立って守備をしている。このマンガ、基本的に男子は全員温厚だが、初期の女子はみんなキツめで、Sallyも既に少し性質が悪い。Miss Othmarが帰ってきたが、また引退している。Red hair girlも登場。Shermyはまだ出ている。この巻ではLinusは結構長い間眼鏡キャラだったが、また元に戻る。時代的に徴兵拒否とかいう話題もあるが、著者は徴兵拒否をあまり良しとしていなかったみたいだ。

Fascinating.

出版社: Canongate Books Ltd(2009/10/15)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1847671509