2011年10月15日土曜日

J. P. Singh "United Nations Educational, Scientific, and Cultural Organization (UNESCO): Creating Norms for a Complex World" (Global Institutions)

組織としてのUNESCOの概説書。UNESCOと言えば、気まぐれに「世界遺産」を決定しているだけの組織としか思えず、あとはいい加減な財政で米英の顰蹙を買ったとか、設立当時は東西冷戦のせいでグチャグチャになったとかいうような話しか知られていない。実際のところ、この本を読んでもそのイメージは拭えないが、ともあれUNESCOは頑張っているのであった。

この本の最後にも書かれているが、そもそもこのRoutledgeのシリーズ企画自体が、「組織としての国際機関そのもの」に焦点を合わせている点が画期的で、UNESCOに限ったことではないが、国際機関を知る上で非常に重要なシリーズになっている。この際、国際政治を研究している人には、再度強くお勧めしておきたい。

An overview of UNESCO as an organization. There are few books which focus on an international organization itself rather than its activities. Routledge's "Global Institutions" series are best of its kind.

2011年10月6日木曜日

Andrew Goudie, Heather Viles "Landscapes and Geomorphology: A Very Short Introduction"

日本語だと「地形学」となるのか・・・。もっと分かりやすく言うと、地学とか自然地理とか。VSIでこういうタイトルだと、「実際の地球の地理の概説」か「地形学という学問の概説」か、どちらなのか予想ができないが、この本については両方だ。高校で地学を選択していたわたしとしては、この本に書いてあることは、初歩的過ぎるというようなレベル。懐かしく読んだが、入門書としては、こんなものだろう。

An basic overview of geomorphology, an scholastic area for studying land. Plate tectonics, inundation, vegetation, ice ages, volcano, and so on.