2017年11月30日木曜日

Scott Adams "Dilbert 2018 Day-to-Day Calendar" [ディルバート2018年日めくりカレンダー]

毎年買っている机上日めくり。前はPeanutsだったこともあるけど、読みつくした感じもあり。毎朝見る物だから結構重要な選択だが、結局2018年もDilbertに。知らない人はdilbert.comにアクセスすれば大体分る。エンジニア‐オフィスにまつわるマンガ。他にも色々物色するけど、これはbusiness jargonとかが学習できるのが利点ではある。理解できないオチなどがあれば、全世界に大量の読者のいるマンガなので、ググれば大体分かる。

My favorite.

Andrews McMeel Publishing(2017/5/23)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1449482343

2017年11月22日水曜日

Jeff Kinney "Diary of a Wimpy Kid: The Getaway" [軟弱な子供の日記12: 逃走/保養地]

例によって「グレッグのダメ日記:逃げ出したいよ」というタイトルでポプラ社から翻訳が出ているが見ていない。12冊目にまでなってほぼ同時翻訳だから、相当売れているんだろう。英語は易しいので、わたしは多読とかいう英語学習法を推奨していないが、多読したいのなら最適だろう。タイトルの"getaway"は二重の意味がある。さしあたり一家がクリスマスにリゾートに行く話だが、終りになって第二の意味が明らかになる。

これまでより絵が多い気がする。相変わらず面白いし、直ぐに読んでしまった。感想としては、○Rodrick可哀そう。○ほぼ犯罪といって良い行為は日本で児童書として受け入れられるのか?ポプラ社はいいのか?○Momが写真をやたら撮りたがるのはSNSに絡めてもっと狂気レベルまで押すべき。実際そんなのいるだろうし。○リゾートホテルとか行ったことないけど、まあこんなもんなんだろうな。○何度か映像化されているみたいだし見ようかとも思うけど多分原書が一番面白いんだろう。

後、絵の中に時々スペイン語が出てくる。カリブ海の想定なんだろう。わたしは全部読めるが、通常の英語圏の読者がどの程度読めるのかは分からない。最後のオチの絵もスペイン語だが、何となく分かるんだろう。気になるムキはGoogle翻訳にでもかければいいだろう。スペイン語を勉強した甲斐があった気がしなくもないが、もしかして、スペイン語が分からないほうが面白いのかも知れないというような…。

My favorite series. A trivial question: if I did not understand spanish, would it be more amusing?

Penguin Books Ltd (2017/11/7)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0141385297

2017年11月21日火曜日

Robert C. Allen "The Industrial Revolution: A Very Short Introduction" [産業革命:非常に短い入門]

目次:1.当時と今 2.産業革命前1500-1700 3.なぜ産業革命は英国的なのか 4.イングランドの状況 5.改革と民主主義 6.海外への産業革命の広がり

産業革命の社会経済的な条件とその影響の概説。基礎的だが、モノスゴク良心的な作りで、高校生程度の歴史の知識があれば十分読めるし、万民のための基礎教養書として翻訳されれば売れると思う。もちろん、日本も含めた世界各国での状況にも言及されている。受けた教育のせいか、どうも産業革命=ブルジョワ革命=煤けた都市労働者みたいな貧困なイメージがあり、この辺り時代というか社会変革に明るいイメージがないが、英語圏の本のほうが良い。この本は人々の考え方の変化とかからもかなり広く状況を捉えていて、初学者にも読みやすいと思う。

A great introduction to the era.

Oxford Univ Pr (2017/04)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0198706786

2017年11月20日月曜日

Cas Mudde,‎ Cristobal Rovira Kaltwasser "Populism: A Very Short Introduction" [ポピュリズム:非常に短い入門]

目次:1.ポピュリズムとは何か 2.世界のポピュリズム 3.ポピュリズムと動員 4.ポピュリズムの指導者 5.ポピュリズムと民主主義 6.原因と反応

近頃目立つ話題なのでVSIも流れに乗ったということか。わたしの理解したところでは、要するにポピュリズムとは、「庶民のため」という主張以外に特に深いコンセプトのない政治運動というところだろうか。庶民の反対側には、もちろん既得権益がいて、それがどう定義されるかは状況によって適当だったりする。無暗に危機感を煽るとか矢鱈気の強そうなリーダーとか共通点はあるものの、要するに、見世物感が重要で、内容が重要でないというのが論点なんだろう。元々ポピュリズムという言い方自体にネガティブなニュアンスがあるし。それより、この類の政治理論書の通例で、理論自体より、紹介される事例が面白かったりする。主張が不明のまま、なんか既得権益を潰してくれるというイメージだけで勢いを得るのは、日本に限ったことではないということで。

A good overview over populism movements around the world and a theory.

Oxford Univ Pr(2017/2/1)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0190234874

2017年11月19日日曜日

John Goddard,‎ John O. S. Wilson "Banking: A Very Short Introduction" [銀行業:非常に短い入門]

目次:1.銀行業の起源と機能 2.金融媒介 3.証券化される銀行業 4.中央銀行と金融政策の行動 5.銀行業界の規制と監督 6.世界金融危機の起源 7.世界金融危機とユーロ圏政府債務危機 8.世界金融危機への政策と規制の反応

前半は一般的な銀行業の説明で、高校の政治経済レベルで読めるような気もするが、貸方と借方が分からないようだと厳しい。簿記のできない、いわゆる数字に弱い人は厳しいだろうか。しかし、わりと王道な教科書的な解説で、これが理解できないようだと人生の金銭面で苦労するような気もする。後半はわりと直近の金融問題まで解説していて、リアルタイムで新聞などで読んでいた我々としてはおさらいみたいな感じ。後知恵で分かるようなこともあるが、なかなか酷い話で読み応えがあるのは確か。今後のこともあるし、一旦ここで、この本で現状を確認しておくのは良い考えに思える。もっとも、こんな風に思うのはわたしが株式投資に結構注力しているからで、意外に世間の人は興味がないのかもしれない。それにしても必読書に思えるが…。

Basics of banking business and a summary of recent financial crises. A must-read at this moment, both to look over the financial crises and to prepare for the future.

Oxford Univ Pr (2017/02)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0199688920