2020年11月26日木曜日

Random House Direct "Spanish 2021 Day-to-Day Calendar" [スペイン語2021日めくりカレンダー]

毎日スペイン語を一フレーズ学べる机上サイズの日めくりカレンダー。当然まだ読んでいないが、まあ勉強になるだろう。スペイン語は西検四級を取って以来、基本的には勉強していないので思い出す必要がある。この程度のスペイン語なら分からないこともなさそうだ。職場にはSports Illustratedカレンダーを置こうと思っていたが、やはり無理があるような気がしたので、こっちにする。テレワークが普通になったらあまり意味がなくなってしまうが、現状、そうなりそうにない…。

Mi novia speaks Spanish so I want to learn some phrases.

ISBN-13 : 978-1524857417
Andrews McMeel Publishing(2020/7/21)
言語:英語

Jeff Kinney "Diary of a Wimpy Kid #15: The Deep End" [軟弱な子供の日記15:深い底]

「グレッグのダメ日記」シリーズの本編としては15作目だが、日本語訳はとうとう出なくなったか…。スピンオフが続いて本編は一年ぶりだからしかたがないか…。ちと残念な気がする。ある程度の品質は常に確保されているわけだしな…。それに、別に1から読まないといけないものでもない。

今回の話は一家でcamper vanで所謂グランピングみたいなことだが、例によってドタバタで、日本なら普通に警察案件としか思えないような話もある。あらためて考えると、このシリーズは当初からPTAが好む児童書とも思えなかったし、だからこそ人気があるのだとしても、親から有害図書と認識されたら売れないわけだし、その意味でも日本語訳が停止するのもやむを得ない。わたしてしても関係ないから笑って読んでいられるんで、実際にこんなキャンプ場があったら近寄りたくないものだ。まあ日本人が「アメリカは酷いなあ」と思って読む分にはいいのではなかろうか。

Hilarious.

ISBN-13 : 978-1419748684
Harry N. Abrams (2020/10/27)
言語: : 英語

2020年11月4日水曜日

Peter Farrell "Math Adventures with Python" [Pythonによる数学の冒険]

Pythonで数学を学ぶという本だが、数学について言えば、日本では高校生でも楽に読めるだろう。Pythonについては、そもそもプログラミング自体の初心者を相手にしている感じで、結局、全体的に高校生に向いていると言える。英語も高校生で読めるような気はする。従ってムダにbrainyな高校生くらいが夏休みに読むのだろうか。大学生だと少し易し過ぎると思うが、本当にプログラミング初心者ならありかもしれない。ちとわたしには対象読者を正確に判定しかねる。個人的にはCOVID-19でヒマな時期に入手したもので、多少Pythonが分かったが、もちろん易し過ぎた。

For brainy high-school students.

ISBN-13 : 978-1593278670
出版社 : No Starch Press; Illustrated版 (2019/1/8)
言語:英語

2020年10月16日金曜日

Curt Siodmak "Donovan's Brain" [ドノヴァンの脳髄]

これは面白くて二日で読んだ。実際、何度も映画になり、翻訳もされている。マッドサイエンティストが脳を培養器に浮かべている、という古典的なホラーSFの絵を確立した名作だ。1943年の出版らしい。

ネタバレしない程度に言うと、脳を生体外で生かす研究をしている医者が、事故で偶然生きている人間の脳を盗み出すことに成功して培養器で研究し始める。テレパシーで脳の思考を読み取ることに成功するが、この脳が元富豪かつ極悪人で、そのうち医者の体を乗っ取って犯罪的なことをし始めるという…。

良く言えばハードボイルド、悪く言えば何の工夫もない文章で、最初のうちはそんなに面白くないような気もしたが、どんどん謎が深まっていく。謎というのは脳の構造の謎ではなくて、培養器の中の脳が科学者を操って何をしようとしているのかという謎で、そんなに複雑すぎることもなく、わたしでもついていける話だ。

基本的にはこの医者の日記という形式だが、この医者自体がそもそもサイコパスで、サイコパスの主観手記はそれだけで面白い。ただ、後半になると、脳のほうがそれを上回るサイコパスぶりを発揮し始めて、医者は邪悪な霊に体を乗っ取られた正常人みたいなスタンスになり、それはそれで面白いが、面白さの種類が変わっている。

この小説は、児童向けにも何度も翻訳されていて、わたしも小学生の頃一度読んだ記憶がある。翻訳というより翻案に近かったと思うが、今原作を読んだ感じのほうが面白い気がした。

The horror SF with the image of "a brain in a test tube".

ISBN-13 : 978-1584450788
Pulpless.Com Inc (1999/7/4)
言語: : 英語

2020年10月13日火曜日

Matthew Cobb "Smell: A Very Short Introduction" [嗅覚:非常に短い入門]

目次:1.どのように我々は嗅ぐか 2.遺伝子で嗅ぐ 3.においの信号 4.においと位置と記憶 5.においの生態学 6.文化の中のにおい 7.未来のにおい

においに関するあらゆる話というようなことで、とにかく該博で、一体何の専門家なのか分からない。こういう人は例えば第六章なんかは、それだけのために急に文献をリサーチしているのだろうか…。というような印象だが、実際には多分、昆虫の嗅覚の専門家なのだろう。もともと昆虫の話は面白話が多いものだが、この本でも一番熱いのは昆虫の話だ。

人間の話もあることはある。なんでも雄豚の唾液に含まれるアンドロステノンという物質は豚に対してはフェロモンとして作用するが、このにおいは人によって良いにおいと言う人と臭いという人がはっきり分かれ、両者に対応するDNAのシーケンスが判明している。つまり、DNAシーケンスからその人がアンドロステノンを良いにおいと言うか臭いというかが正確に予測できるし、逆も予測できる。そしてそれが豚肉の好き嫌いにも影響していることが分かっており、豚肉を食べるとか食べないとかは文化とか宗教というより、その下にある遺伝子の問題に過ぎないのではないかとか云々。

という話もあるが、やはりこの本の中心は昆虫なんで、人間の話は期待しないほうが良い。人間については、人間のフェロモンというものは未だ発見されておらず、そんなものを謳う香水の類は全部インチキとか。昆虫の話はそれなりにグロかったりするが、虫好きの人は平気だろう。わたしとしては、昆虫にあまり興味がないが、たまにはこういう話も面白かった。

関係ないが、この本を読んでいる間に神奈川県東部で異臭騒ぎが頻発していてまだ原因不明である。神奈川県の東京湾側は埋め立て地で、もともと水が淀んでいて掘削すると臭いらしい。わたしとしては数百年のうちに蓄積した有機物がここのところのステイホームでついに飽和して青潮が発生したのではないかと思っている。そんなことはこの本と関係なく、この本は悪臭公害のことはほとんど書いていないが、火星の表面は鉄とマグネシウムと硫黄なので、人が呼吸できる大気を作っても臭くて住めないとかそんなことは書いてある。

A book for insect lovers....

ISBN-13 : 978-0198825258
Oxford Univ Pr (2020/7/1)
言語:英語

2020年10月12日月曜日

"Sports Illustrated 2021 Swimsuit Calendar" [スポーツイラストレイテッド2021水着カレンダー]

そろそろ来年のカレンダーの手配をする時期で、今年はこれを自室で使っているが、来年はこれを職場に置こうかと…。わたしの机の上なんか覗き込まないと見えない。今年はLiz Climoだったが、見たことがあるマンガが多い。この日めくり+月カレンダーが毎日ついているというパターンは日本でもあると良いのだが。これには日本の祝日が書いていないという重大な弱点があるが、一応机の上がリゾート気分にはなる。

A good old plain day-to-day calendar.

ISBN-13 : 978-1438874128
Dateworks (2020/7/15)
言語:英語

2020年10月7日水曜日

Jeff Kinney "Rowley Jefferson's Awesome Friendly Adventure" [ローリー・ジェファーソンの恐ろしくフレンドリーな冒険]

Diary of a Wimpy Kidのスピンオフの二冊目。日本語訳が出ないのは残念なことだ。最初あまり面白くないのかと思ったが、そんなことはなかった。翻訳すれば売れそうだが、本編のがどれだけ売れているのかにもよるか…。

こういう構成がよくあるのかどうか知らないが、ローリーが書く物語と、それに対するグレッグの批評パートが交互に来る。純真な作者と金儲けとクレーマーの心配ばかり考えている編集者といったところだろうか。最終的には伏線が全部回収されているし、かなり練られたプロットに思われる。我々が知っているローリーの書ける代物ではないというのが正直なところだが、面白いからいいだろう。読むのに半日もかからない。

I love this series.

ISBN-13 : 978-1419749094
出版社 : Harry N. Abrams (2020/8/4)
言語: : 英語

2020年9月25日金曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 20: 1989-1990" [Peanuts完全版1989-1990巻20]

Olaf登場。フロリダに住んでいるというSnoopy父登場。スヌーピーは8きょうだいということになっているが、別に作者が深く考えている風でもない。Charlie Brownはblondという情報。さらにPeggy Jean登場。また四コマに戻ったりしてコマ数が自由になっている。Beagle Scoutsの点呼で"Woodstock, Conrad, Fred, Raymond, Bill"となっている。少なくともWoodstockは常にいるし、Harrietは女の子だし、Raymondは黒いのだけは守られている。

Peanutsを全部読み終わったら町田のスヌーピーミュージアムに行くつもりだけど、この調子では来年の夏くらいになるだろう。

Keep enjoying.

ISBN-13 : 978-1782115175
出版社 : Canongate Books Ltd (2015/3/5)
言語: : 英語

2020年9月24日木曜日

David Benatar "Better Never to Have Been: The Harm Of Coming Into Existence" [生まれてこない方が良かった:存在してしまうことの害悪]

いわゆる反出生主義というと第一に挙がる本だが、一般人にとってはテクニカル過ぎるというか、倫理学内部の議論が大半なので、あまり一般には売れないのだろうと思う。

日本に関しては「生んでくれと頼んだ覚えはない」みたいな反抗期の子供か、「子供を作るような社会環境じゃないので生みません」みたいな実は自分の利害を基準にした言い草が反出生主義を名乗っている場合が多い。それはそれで無意味な主張とは思わないが、その点でこの著者の考えの特徴は①功利主義的②生む側の利害ではなくこれから生まれる側の利害が判断基準③どんな状況でも非存在が存在に勝るという三点にまとめられると思う。

従って部外者、特に日本人からすると前提条件が多すぎるかもしれない。「生まれてこないほうが良かったなあ」みたいな話は論理というより単純な詠嘆であり、その主張を正当化するためにキリスト教圏ではこれくらい論証する必要があるのかもしれないが、仏教圏ではこんなのは常識に過ぎない。インドでは輪廻を脱して存在を消滅させるのが昔からの究極目標だった。我々が普通に考えれば、「既に存在しているので善悪を論じても手遅れ」「悪いのならせめてこれ以上の再生産はやめよう」「他人が再生産するのは残念ながら阻止できない」くらいだろう。

筆者の基本的な構成は「子供を作るのは既に存在している人間の利益のためであり、これから存在させられる子供にとっては害でしかなく、自分の利益のために他人に害を為すのは悪である」ということになる。一歩進めれば、政府は出産を奨励するべきではないし、子供を産んでその子供を人質に取って政府に金品を要求するような行為は許されないことになる。こうなると多くの人は黙っていられなくなってくるだろう。とすると、やっぱり、現行の法体系というか倫理体系の中でこういう主張をするのは無意味ではない。

障害者がどうとか安楽死がどうとか妊娠中絶がどうとか大量の論点があるのは誰でも分ると思うが、ただわたしとしては、そこまで議論の詳細に興味を持てなかった。結局のところ人口の再生産は自然現象だし、日本人が減っていると言っても、いずれ減少は止まると思っている。縮小再生産は人間/生き物の本質に反する。いくら論証したところで、出産は祝われ続けるだろう。社会正義のシステムは出産が善である前提で構築されていて、作り直すのは困難だ。むしろ背理法的に筆者の拠って立つ根拠が否定される可能性のほうが高い。ただ、真剣に倫理学の枠内で議論したい人にとっては必読書のように思われる。

Obvious is obvious. What we need is a method through which we stop existing.

ISBN-13 : 978-0199549269
出版社 : Oxford University Press(2008/9/15)
言語: : 英語

2020年9月3日木曜日

Andrew C. Scott "Fire: A Very Short Introduction" [火:非常に短い入門]

目次:1.火の要素 2.火の深い歴史 3.火と人類 4.火を封じ消すこと 5.新しい技術と火政策 6.火と気候変動

例によって酷いタイトルだが、この本は基本的には森林や草原の自然火災と生態系との関係について語っている。なので、この"Fire"は「火災」と訳すべきなのかもしれないが、こんなタイトルを付けたために多少都市火災とか戦争における火とかも適当に触れられているくらい。日本語版を出す時はよくよくタイトルを考えたほうが良いと思うが、翻訳する価値があるというのは、こういう話を日本語の本でもその他の情報でもほとんど聞いたことがない。多分、環境運動家でもほとんど知らないのではないか。

なんでも自然火災は陸生植物が出現して以来普通のことらしく、それは古い地層の研究からも明らかだし、今でも人工衛星でそこら中の自然発火の森林火災・草原火災が普通にモニターされている。例えばアフリカのサバンナは以前は人類が森林破壊をしてサバンナになったと信じられていたが、実際には人類が出現するはるか前からサバンナで、森林になる前に定期的に火災でサバンナに戻されていた。そして生物も生態系も定期的に火事がある前提で進化してきており、環境保護のために消してはいけない山火事も多い。

とは言え、著者が詳しいらしいイギリスやアメリカ、オーストラリアなどでは、住宅をどんどん森の近くに建てる傾向があり、火災に対する対策も必要だ。この本を読んでいる間にもカリフォルニアで大火事があったが、日本ではもうドーナッツ化現象とかいう時代ではないが、アメリカは相変わらず郊外志向らしい。イギリスの場合は泥炭火災とかもあるらしく、対策も論じられている。

でその対策の一つとして昔ながらの伝統的な野焼きや焼き畑が結構推奨されていて、実際読んでいると有効というかそれしかないようにに思えるが、非科学的な環境保護運動家とかがヒステリックに反対するのだろう。大体そんなことだが、こういう話はあんまり聞いたことがなかった。

A book on the fire hazards and the ecology.

ISBN-13 : 978-0198830030
Oxford Univ Pr (2020/9/1)
言語: : 英語

2020年8月31日月曜日

Tiphaine Riviere "Carnets de thèse" [博論日記]

フランス語のマンガ(BD)。世界中で売れているらしい。アラサー女の博士課程日記というところで、なんで世界中で売れるかというと、博士課程なんかに入るとどこの国でもこういう目に遭うからだろう。しかし、実際には修士課程でもこれくらいの目に遭うことは簡単だ。わたしもそんなことは良く知っている。

内容はというと、指導教官がやる気がないとか、事務員が怠惰とか、家族の理解がないとか、経済的にどうとか、恋人と破綻するとか、仮に博士号を取れたところでとか、まあ何というか、多分筆者の経験をそのまま描いたようなことで、特に取材したとかそんなことはないのだろう。この女の博論のテーマがカフカなのに、ドイツ語の勉強をしようかとか、まあそんなくらいでは驚かない。世界中の入院経験者はみんな似たような経験をしているに違いないし。

というわけで大学院の世界を知っている人は読んでフランスも同じですかと思うし、知らない人がこれを読んでも大学院の世界を誤解する恐れはないというようなことで、まあ売れるのも分かる。

C'est la même chose dans tous les pays, même ici au Japon....

ISBN-13 : 978-2021125948
Le Seuil (19 mars 2015)
Langue:Français

2020年8月28日金曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 19: 1987-1988" [Peanuts完全版1987-1988巻19]

SophieとClaraが出てきた。Marcieもこの中の一人だったはずだが。Leland登場。Beagle scoutに色違いのRaymondが来た。ここまで基本四コマだったが、途中から三コマになる。Snoopyが車に乗っているシーンが増えた。Whateverはもはや定番。このマンガ、vanillaという選択をpuristと呼ぶ傾向があり、あまり納得していない。Snoopyは色々な職業のフリをし、不運な時もそれに相応しい状況設定でやっているが、深い気がして来た。separtation of church and stateという言葉がようやく出てきた。学校でクリスマス劇が中止になったりしているが、これもこのくらいの時代のことか。

I begin to think of me as an extreme enthusiast of this comic. Snoopy is surely loved all around the world, but I wonder how many of them have ever tried to read it all through....

ISBN-13 : 978-1782115168
出版社:Canongate Books Ltd (2015/3/5)
言語:英語

2020年8月17日月曜日

Sports Illustrated Special : Swimsuit 2020 [スポーツイラストレイテッド水着特集2020]

日めくりカレンダーをデスクに置いている縁で初めて入手してみた。表紙みたいなシンプルな図はいいが、変に状況を設置されると面倒くさくなり、カレンダーでいいよという感じ。はっきり言えるのは、雑誌となると、紙質も印刷品質も日本より随分劣る。実際には真剣にこういうのが好きなわけでなく、単にお洒落だと思っているだけなんで、一回見たら納得する。来年のカレンダーどうするかねえ…。

Nice pictures.

Time Inc.(2020/8/2)
言語: 英語
ASIN: B08DSSZBGR

2020年8月14日金曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 18: 1985-1986" [Peanuts完全版1985-1986巻18]

このマンガの代名詞とも言える"Good Grief!"と"Whatever."は、この巻になって少し出始めてるくらい。

この巻も昔の記憶が呼び覚まされるところが多い。ganglionをbibleで叩くクダリとか。新キャラとしてLydia、MarcieのいとこMaynard、Tapioca Puddingなど。つまり、これがタピオカミルクティーの前のタピオカブームの時期なのだろう。関係ないが、この前初めてroot beerをKALDIで買って飲んでみたが、甘いサロンパスのような味で、ほぼ捨てた。食べ物で言えばこのマンガは一貫してココナッツが嫌いで、わたしも嫌いだ。時事としてハレー彗星とかLAオリンピックが二年前とか。

Beagle Scoutの構成が気になっているが、毎度数が変動するし、Bill・Harriet・Woodstock・Olivier・Conradが一気に呼ばれるコマもあり、あまり作者も真剣に考えていないのかもしれない。ただ、名前としてはこの五羽が固定だ。

Lucyが8歳と言っているのでCharlie Brownは10歳を越えていることになるが、もはやこの類の計算は無意味か。Marcieがペラペラフランス語を話している。わたしは分かるがこれは読者が理解することを想定していないのだろう。Snoopyが車に乗っているのは珍しい。

このマンガで引っかかることの一つがSpikeの扱いで、基本的に「独りぼっちは詰まらない」というこを笑いにしている感じだが、なんかあんまり笑えない。

Spike rules.

Canongate Books Ltd (2014/11/6)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1782115151

2020年8月4日火曜日

J. L. Collins "The Simple Path to Wealth" [富への単純な道]

日本語訳「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」が書店で平積みになっていなければ手にも取らなかった本だが、読んで損したとも思わない。良い邦題で、成功者の静かなお言葉だが、推奨している方針は確かに単純で、インチキ投資本ではない。ただ前提条件が多すぎる。

言っていることは単純だ。まず話の前提として、借金をするな(しているならまずそれを解消しろ)、収入の範囲内で生活しろ、余った金は直ちに全額投資しろ。そうすれば会社から自由になれる。投資対象は全額バンガードの全米株インデックスが最強。資産が年支出の25倍を越えれば資産は減らない(いわゆる4%ルール)。ある程度金融リテラシーがあれば常識ばかりだが、こういうのは語り方でも印象が違うので、目を通すくらいしてもいいのではないか。

わたしも基本的にこの推奨通りの生活をしている。常識からすれば超攻撃的ということになるが、余剰は全額株に突っ込んで放置しているしドルコスト平均法なんか最初から信じていない。どんなに暴落しても売りはしない。多少の買い替えはあっても、基本的に買いばかりで全額貼り付けだ。インデックスはあまり相手にしていないが、十分に分散していればインデックスと大して変わらない。十数年そうしているが、会社から自由になれる金からはまだ遠い。いくつかこの本の前提条件からはずれているからだ。

・まず時期が悪い。著者はだいたい1975年からの資本主義の黄金期で考えている。今は低成長の時代だ。
・場所が悪い。米国株は確かに伸びているが日本株は低迷している。
・筆者みたいにそもそも稼得能力が高くて、仕事をやめてもすぐに必要な時に再就職できれば「会社から自由になれる金」は小さいが、わたしはそうではない。

ただ、これだけ文句を言ったところで、低コストインデックスが最強であることに変わりはない。インデックスに採用される銘柄はプレミアがつくし、全米株は良い選択だろう。国際分散も著者の言う通りで、米国の会社自体が国際分散して事業しているから、別に他国の株を買う必要はない。

初耳だったのはいわゆる4%ルールで、基本的には、資産の4%以内で生活していれば資産が減らないというくらいの緩い法則。かりに生活費を年に400万使っていたら、1億の資産があれば減らないという計算になる。しかしこれも前提に満ちた話だ。総じて夢のない話に思えたが、これが現実だろう。金の話はこれくらいにして、もっと面白い本でも読むか…。

Just simple buy & hold.

Amazon Digital Services (2016/6/18)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1533667922