2021年7月29日木曜日

Denis Salas "Les 100 mots de la justice" [司法の100語]

業務的に微妙にフランス法に関わっているので読んでみたが、別にこれで入門できるわけではなく、門外漢向けの教養読み物みたいに割り切っているのがQue sais-jeがVSIと違うところだ。仕事でもなければ手にも取らない本だが、"Parabole du douzième chameau"の冒頭だけ翻訳してみる。

12頭目のラクダの寓話
死期が近いことを感じた父は相続を確定することにした。11頭のラクダを三人の息子に分けなければならない。長男は遺産の半分を受け取り、次男は1/4を受け取り、三男は1/6を受け取ることになった。父の死後、分割が数学的に不可能であることが分かった。息子たちは案件をカーディ(イスラム法の裁判官)の元に持ち込んだ。少し考えた後、カーディは言った。「わたしのラクダを1頭連れて行って、遺産の分割が終わったら返してください」。息子たちは12頭のラクダなら分割が可能(長男が6頭、次男が3頭、三男が2頭)なことに直ぐに気が付き、直ちに12頭目のラクダを返した。

この話、なんか子供の頃に読んだことがあるような気もする。本書ではこの件についてクリエイティブな司法だとか何だとか情緒的な話をしている。本書にはこの他に寓話として"Sentence du juge Ooka"(裁判官大岡の判決)も取り上げられていて裁判官も社会の一員だのなんだのと。そんなわけで、元々日本とフランスでそんなに法体系が違うわけでもないので、フランス語ができるがフランス法に深入りする必要のない法学部の学生などが読むには良いが、そんな人はほとんどいないだろうな…。もちろん、リアルにフランスに住むとかフランスと交易するとかいうようなことで真剣にフランス法を学ぶのなら、こんなものを読んでいる場合ではない。あと、どうでもいいけど、OokaじゃなくてOookaにしないのかね。

Ce livre n'est pas très pratique, mais assez intéressant.

PUF(2018/1/1)
言語:フランス語
ISBN-13:978-2130809685

2021年7月26日月曜日

Bertrand Russell "The Conquest of Happiness" [幸福の獲得]

いわゆる幸福論。数理論理学者でありノーベル文学賞受賞者でもあるラッセルの大量の著作の中で最も読まれているものだろう。中心的な主張は「自分のことを考えれば考えるほど不幸になる」というところだと思う。実践的なアドバイスもあるが、概ね良識的で変に極端な思想はない。そこが詰まらないというのも分かるが、本人も言っている通り、真実は斬新であるとは限らない。書かれた時代の制約もあるし、ラッセル自身の偏見もあるが、そんなことも考えながら読んで損はないだろう。そもそもが常識的な処方箋が展開されているだけで、衝撃を受けるような著作ではない。わたしも別にラッセルを崇拝しているわけではないが、退屈はしなかった。

内容はそんなこととして、ラッセルの文章はある程度以上の高校生なら大学入試対策の英文解釈という枠で今でも結構読まされていると思う。模範的な英文で読みにくくもない。当時でも易しい文章を書く人だと思っていて自主的に大量に読んでいた。そういうノスタルジーも含めて読む人も多そうだ。

Writings of Russell are treated as examplary English and often utilized for educational purposes, particulary in higher educations. Very practical, isn't it?

Routledge(2015/8/27)
言語:英語 ISBN-13:978-1138127227

2021年7月6日火曜日

Paul Engel "Enzymes: A Very Short Introduction" [酵素:非常に短い入門]

目次:1.酵素なくして生命なし 2.物事を起こすもの-触媒 3.酵素の化学的性質 4.触媒の構造 5.酵素の働き 6.代謝経路と酵素の進化 7.酵素と病気 8.道具としての酵素 9.酵素と遺伝子-新たな地平

大きく三部くらいの構成で、最初の部分は化学的な説明。単純な化学触媒の説明から出発しているが、すぐに複雑さのレベルが違うことが判明する。たとえば、一体どういう原理で特定の酵素がDNA分子の特定の部分を切断できるのか一般人向けに説明されていることはほとんどないが、この本では、一応原子レベルで何が起こっているのか説明されている。第二の部分は生物学的な部分で、これも、たとえば物を食べるとタンパク質を分解する酵素が分泌されてみたいな説明が、一応分子レベルまで見えるような気がしてくる。高校生物くらいだと、外敵が侵入すると免疫細胞が出動してみたいな擬人化されたような説明になっているところ、そんなのでは納得できないというようなムキには、とっかかりにはなるかもしれない。第三の部分は工学的な応用で洗剤に使う酵素もあるし、最近流行のPCRの説明もある。この本の執筆時点はレムデシビルが有効かもとかいう時期みたいだが…。

それほど分かりやすい本でもないが、対象自体がもともと高校レベルを越えているので仕方がない。とにかく先端医学とか生物工学とかいうような分野も、根本的には酵素反応なわけで、この本みたいに、擬人化した説明を越えてくる本は少ないのではないかと思う。

An introduction to enzyme reaction engineering, which is a fundamental block of vast range of fields.

Oxford Univ Pr (2020/12/2)
言語:英語
ISBN:978-0198824985

2021年5月10日月曜日

David Cottington "Modern Art: A Very Short Introduction" [モダンアート:非常に短い入門]

目次 1.前衛を辿る 2.モダンなメディアとモダンなメッセージ 3.ピカソからポップアイドルへ:芸術家の名声 4.錬金術の実践:モダンアートと消費主義 5.ポストを越えて:一体次は何?

そんなに興味がない…というのも、国立西洋美術館とかに行っても、常設展の順路の最後のほうになると「あー。はいはい」ということで疲れていることもあってほぼ素通りというのが実態で、別にわたしに限ったことでもないと思われる。この本の序章でマネの「草上の昼食」が取り上げられているが、あれくらいの嘲笑は分かる。説明してくれている通り、「あなたたちが美術館で有難く見ている裸婦像はこういうことですよ」という質の悪い冗談なんだろう。ただ、この話を分かるためには、当時の美術界の様子やら、当時の社会通念を理解している必要があり、この時点で面倒くさい。とにかく理屈先行で、芸術家が何と戦っているのか理解する必要があり、特に時代が経過すると戦っている相手が今では消滅していたりするため、少し時代が経つだけでこの類のハンドブックがないと何のことやら分からない。とにかくマニアックな狭い世界の話で、それでもわたしは同伴者に説明する側ではあるが、自分で自分のマニアックな話にうんざりする。まあ実際に大金が動く世界の話なんで、モダンアート投資家になりたい人はこの本くらいから始めるのだろうか。VSIなだけはあって、この類の本にしては良心的だと思う…というのは、本書でも繰り返し語られているように、モダンアート全体が詐欺師集団ではという疑いは常に持たれていて、その疑いを晴らしたいという著者の思いは分かった。しかし、マニアックな話であることに変わりない。マニアックであること自体が敗北であるという観点はないのだろうか…。

Good. Modern art requires much education to appreciate.

Oxford Univ Pr (2005/5/26)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-0192803641

2021年3月22日月曜日

Charles M. Schulz "Charlie Brown's Christmas Stocking" [チャーリー・ブラウンのクリスマスの靴下]

これは多分ネタ自体は新聞連載からだが、単なる編集ではなく、最初から雑誌付録として見開き絵本として制作されたようだ。

"The Complete Peanuts"全26巻に、追加の6巻を合わせて全部読み終えたが、追加の6巻のうち、"Snoopy vs. the Red Baron"だけは新聞連載にないものが収録されているのはほぼ間違いないと思う。あれだけドイツ語が出たら流石に記憶に残っていると思うけどな…それともドイツ語が入り過ぎていて削除されたのだろうか。普通のアメリカ人は読めないだろうし。残りの5巻はちと分からない。わたしが子供の頃に丸善で買って読んでいたのはおそらく新聞連載からのセレクト版だと思われる。多分、日本で谷川俊太郎訳で出ていた原本はそれだろう。そういう単なるセレクト版以外に出た冊子の類がこの六冊だけだったのだろうか。かなり細かいものも全集第26巻に収録されていて、本当に微細なものはもちろん落ちていると思うが。特に作者自身があまり初期の物の再版を良しとしていなかったらしい。絵の上手下手よりテイストが違うしな…。

そんなわけで、Red Baronの件は少し気にはなるが、現状でこれ以上網羅的にPeanutsを拾うのは無理だろう。実際、stripはすべて読んだのではないかと思う。Fantagraphics社は日曜版だけ集めたものを現在刊行中だが、色が付くだけですべて既に読んだものだろう。読み始めたのが2020年1月で、読み終わるのが2021年3月までかかった。実際にこんなにちゃんと全部読んだ人間がどれくらいいるのか…。Peanutsマニアにしたところで、印刷物ではこれ以上極められないところまで来たとは思う。アニメはまた別の話だ。そちらはあまり興味がない。

で、近いうちに読了記念として町田のスヌーピーミュージアムに行く。全部読んだ以上、ミュージアムに行っても新しい作品に会えるはずがないし、他にも色々読んでいるから、新しい情報も出てこないと思うが。これでPeanutsの旅は終わりだ。このブログの中でも随分面積を取った。

The end of the saga. I have read all of "the Complete Peanuts" + 6 booklets!

Fantagraphics Books(2012/11/22)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606996249

Charles M. Schulz "A Valentine for Charlie Brown" [チャーリー・ブラウンにバレンタインを]

これもすべて覚えているわけではないが、多分すべて新聞連載からの編集と思われる。最後の部分はLinus/Sallyがメインで、SallyがValentine boxから手が抜けなくなるクダリは子供の頃から覚えている。どのみち、今では余程のファンしか買わない本だと思う…。

For big funs of the "Peanuts", not for the others.

Fantagraphics Books (2015/1/10)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606998045

Charles M. Schulz "Batter Up, Charlie Brown!" [打席につけチャーリー・ブラウン!]

書名の意味が分からないがどうも野球用語らしい。やはり新聞連載からの転載ですべて構成されている感じ。しかも、比較的初期のもので、Schroederは捕手をしているが、Lucyの位置が少し変ったりしているし、Snoopyはほとんど出てこない。この巻は新聞連載でもわりと印象に残るホームスチールの話で終わっている。ユニクロでその"SLIDE!"のTシャツを見たことがある。

First, you must study the rules of baseball.

Fantagraphics Books (2014/4/5)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606997253

Charles M. Schulz "Waiting for the Great Pumpkin" [かぼちゃ大王を待ちながら]

ハロウィンに関係するstripのコレクションで、すべて新聞連載からの転載と思われる。主人公はもちろんLinusだ。概ね初期のもので、Charlie BrownがLinusを嘲笑したり、Sallyが若かったり、安定してからのものとテイストがかなり違う。自分が信じているものを他人が信じてくれないのは悲しいものだ。

From the earlier days of "Peanuts".

Fantagraphics Books(2014/9/21)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606997727

Charles M. Schulz "Snoopy's Thanksgiving" [スヌーピーの感謝祭]

ほぼすべて感謝祭関連の新聞連載からの転載で成り立っていると思われる。ほぼ絵本みたいな仕立て方で、一ページに一コマみたいなところもあり、スヌーピーでしか成立しない作りかもしれない。Peanutsの連載は50年間続いたが、その間にはネタかぶりも結構あり、特に感謝祭だけ集めているから、それがはっきりしているところもある。編集の責任だろう。

I believe there is no strip I have not seen in the main series(the Complete Peanuts).

Fantagraphics Books (2014/10/4)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606997789

2021年3月19日金曜日

Charles M. Schulz "Snoopy vs. the Red Baron"[スヌーピー対赤い男爵]

一応説明するとRed Baron赤い男爵とは、第一次世界大戦中のドイツ空軍の実在の撃墜王であり、乗機を赤く塗装していたことで知られている。Snoopyの妄想の中ではFokker triplaneを操っており、いつもSnoopy(連合軍のエース)の乗機Sopwith Camelを撃墜している。わたしの知る限り、Snoopyが一矢でも報いたことはない。この巻はその妄想を描いたstripの特集。エンジンのジャイロ効果のため飛行機の運動がどうとか、結構細部もあったりするが、作者は第一次世界大戦にほんの少し従軍したくらいのはずで、あまりリアリティはない。まあマンガだし。

安定の内容ではあるが、どうも謎も多い。新聞連載からの完全版(The Complete Peanuts)に載っていなかったと断言できる物も多いし、新聞連載から切り取ってきている物も多いし、そのせいで前後の文脈がないと意味が分からない物もある。オリジナルと新聞からの転載との混合で水増し制作みたいなことなのだろうか…。ただ、少なくともこの巻を読まないとPeanutsを全部読んだことにはならないようだ。似たような巻があと五冊あるが…。

Some strips are also found in the "Complete Peanuts", some are not. I do not understand the whole scheme.

Fantagraphics Books(2015/11/9)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606999066

2021年2月4日木曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 26: Comics & Stories" [Peanuts完全版巻26:マンガと物語]

この巻はSchultz作品のメインの新聞連載以外の補遺みたいなことらしい。

初耳だったが、1950・1960年代には別人が描いたコミック本があったらしい。ここにはSchultz氏本人の手によるものと思われるものが収録されている。長い話もあるし、テイストやキャラが全然違ったり、Lucyが投手をやっていたり色々衝撃というか、ちょっと信じがたいところもある…。最後の最後で乱丁が発覚するが、企業宣伝マンガはこれだけの量を集めるとかなりうんざりする。実はSnoopyが今でも世界一稼いでいるキャラという話を聞いたこともあり、この点については結構ひっかかる。

かなり懐かしい昔の絵柄を見るとことになるが、そういえば、Charlie Brownは思われているほど"Good grief!"とは言っていないし、Linusが眼鏡キャラだった時期があったのも思い出した。"It was a dark and stormy night"が収録されているのは大きい。裏表紙ではSnoopyに7人のきょうだいがいることになっている。

Now I turn to the other six books of the series.

Fantagraphics Books (2016/11/22)
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-1606999578

2021年1月27日水曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 25: 1999-2000" [Peanuts完全版1999-2000巻25]

このシリーズを通してあまり真剣に序文とか読んでいないが、この巻はオバマ大統領である。まあ大したこと言ってないけど。

わりと最初のほう、Charlie Brownが赤毛の女の子のためのクリスマスプレゼントを返品するのにLinusが付いてくるのは面白い。
CB: You work here? In this store? You're her mom, and you work here?
Linus: When we first saw you, I thought you were her older sister..
(Later)
CB: Why did you tell her that?
Linus: She let you return the present, didn't she?

Rerunが鳥をなでるのは遺伝なのだろう。時代背景として、子供たちがソファに座って一方向を見ていたらテレビに決まっているのだが、もう通じにくくなっているだろうか。Woodstockが携帯電話で事故ったりしているが、このマンガは基本的に最後まで黒電話だった。Beagle ScoutにConradの名。全部記録したはずなので後で全部名前を確認しておく。Aunt Marianは確かLucyのauntだったはずだが、Snoopyがauntと言っている。最後はAndyとOlafは常にSpikeを目指しているキャラになった。時事としてHarry Potterの言及。

2013/2/13最後のマンガ。2013/2/12作者逝去。直前まで描いていたことになる。急だった。8年前か…。当時Webで毎日読んでいた…。この巻の残りはLi'l Folks。ちょっとずつCharlie BrownやPattyやShermyになっていく。だんだん面白くなってくる。ギャグがはっきりしてくるというか。

How I miss them....

Canongate Books Ltd (April 21, 2016)
Language:English
ISBN-13:978-1782115229

2021年1月19日火曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 24: 1997-1998" [Peanuts完全版1997-1998巻24]

まず、Peggy Jeanのクダリで気が付いたが、例えば1990年冬のPeggy Jeanのクダリと全く同じsequenceが1997年冬に出ている。これはオチが同じとかではなく、例えば、20巻306頁と24巻149頁にSnoopyが最後に"Well, at least they didn't go to waste.."と言う全く同じstripがあり、Snoopyの左下に20巻のほうには12-13と書かれているが、24巻には12-13-97と書き足されている。しばらくの間、昔のものが何点か使いまわされているようだ。しかしWebで調べてもこの話が出てこないのは、もしかしてわたしみたいに本当に全部読んでいる人間がほとんどいないのだろうか…。

Rerunのharassmentのクダリは衝撃だ。この概念の流行り始めだろうか。Rerunの幼稚園生活はハードだ。彼の同級生の女の子は可愛いのに名前がないのは残念だ。Rerunの活躍が増えてきた。このマンガ、登場時期によって一応年齢差があるが(たとえばSchroederが生まれたときに既にCharlie Brownはいたし、Lucyはもっと後とか)、結局みんな同年代みたいになっていて、明確に差があるのがRerunだけで、作者的には孫みたいなことかもしれない。

キャラ情報としてLucyが14年後に21歳になると言っている。かなり前にCharlie Brownが7歳だったと思う。Aunt Marianが言及される。"Crybabay" Boobieが久しぶりに登場。Pigpenの打率が.712とか。Beagle Scoutの名前は常に注目しているが、ここではBillとConradが挙がる。もう名前付きキャラは出ないかと思っていたが、Naomi登場。Franklinが黒く描かれなくなったと思っていたが、今度はスクリントーンでかなり黒い。もうPeanutsの名声が確立されて久しいし、「黒人と白人を同じ教室に描くな」的な抗議があったのも昔の話だ。

この時期の定番のクダリとしてAndyとOlafが常にSpikeを探しているし、SpikeがMicky Mouseの友達なことは確立されている。"The moon is always over Hollywood."というフレーズは検索してもこのマンガしかヒットしないし、起源があるわけではならしい。Valley Forgeもこの辺りから増えてくる。Beagle Scoutよりブリッジのシーンが増えてきた。わたしがブリッジを多少勉強したのも、このマンガのせいだった気がする。このマンガは全員がココナツが嫌いだが、それを知っていないと分からないコマもあり。

時事として、ついにDilbertへの言及が出た。ここから先は確実に全部読んでいるはず。Dilbertも作者があんなことにならなければ…。Tiger Woods然り…。

Several strips of the winter of 1997 are exactly the same ones of 1990, except for the numbers(date, I guess) in the last panel. I googled about it and found that no one has mentioned this fact. So, I wonder, am I the only one who read litterally whole "The Complete Peanuts"?

出版社 : Canongate Books Ltd (2015/11/5)
言語:英語
ISBN-13 : 978-1782115212

Louis P. Masur "The U.S. Civil War: A Very Short Introduction" [南北戦争:非常に短い入門]

目次: 1.内戦の起源 2.1861 3.1862 4.1863 5.1864 6.1865と戦後

基本的には米国内戦を時間で追っている。類書と比べてどうなのか分からないが、普通に話は分かるし、翻訳する価値もあるように思う。特にアメリカにおける黒人差別という問題は、日本人にはほとんど実感のないところで「なんでそこまで」と思うことも多く、少なくともこの辺りまでは遡らないとよく分からない。

それはそれとして、内戦はうんざりする。スペイン内戦も酷かったが、米国の内戦もうんざりだ。元々の原因は奴隷制をめぐって南部諸州が合衆国を脱退したことだが、リンカーン大統領はかなり後になるまで優柔不断で、戦争目的は奴隷制と無関係と言い続けるし、それに応じて戦争は長引くだけでただ死者だけが積みあがっていく。スペインの場合はフランコの意図的な作戦だが、内戦というのはもともとこういうものかもしれない。野蛮なことだが、奴隷解放の歴史はこの上にある。

そして日本は内戦を経験していなのだとつくづく思う。戦国時代だとか言っても一般人にとっては迷惑な話くらいでしかなく、小田原城を豊臣軍が包囲したところで周りの小田原市民は見物していただけだろうし、別に小田原市民が名古屋市民を恨んでいるとかいう話になりようもない。そういうこともあり、色々な意味で日本人も学ぶべき歴史だろう。

Gruesome.

Oxford Univ Pr (2020/10/21)
言語:英語
ISBN-13 : 978-0197513668

2021年1月6日水曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts Vol. 23: 1995-1996" [Peanuts完全版1995-1996巻23]

Charlie BrownのダンスパートナーEmilyが登場。これが名前付きキャラの最後かもしれない。Rerunが幼稚園に通うようになって女の子も出てくるが、この子は多分最後まで名前が出なかった。初期のShermyとかはもう出てこないが、VioletとPattyは出続けている。キャラの変化としてFranklinがあまり黒く描かれなくなったが、時代の流れなのか編集部の要請なのか。HarrietのAngel food cakeはまだ生きている。キャラの変化と言えば、いつの間にかPeppermint PattyはMarcieの"Sir"に反応しなくなっているし、"You are ... weird, Marcie."は定着している。Charlie Brownのpenmanshipもいつからかもう忘れた。

お約束と言えば、全員がココナッツが嫌いという設定は動かない。子供たちはあまりサマーキャンプに乗り気でない。とにかく良く雪が積もるが、アメリカ中部は今でもこんなに積もるのかもしれない。このマンガの一つの重要な論点として、周りがみんなCharlie Brownをフルネームで呼ぶということがあるが、考えてみたらあまりそんなに良くあるシーンじゃない気がする。SpikeがMicky Mouseをいじるシーンもちょくちょくあるが、姿は見せない。許可とってんのかな。このマンガに限ったお約束ではないが、昔のマンガはよくコンタクトレンズを落としてみんなで探すシーンがあったけど、なぜ今はなくなったのか。

時事として相変わらず主に黒電話が使われているが、ついにインターネットが登場した。わたしとしても、この辺りからWebで全部リアルタイムに読んでいる感じ。

I think I read all the strips hereafter on the web IRT.

Canongate Books Ltd (2015/11/5)
言語: : 英語
ISBN-13 : 978-1782115205