Aesthetics (Amazon.co.jp)
目次:1. 美術館で迷子 2. セックスとドラッグとロックンロール 3. 経験と注意 4. 美学と自己 5. 美学と他者 6. 美学と生活 7. 世界の美学
VSIにありがちな大学で教えるような美学の概説ではなく、著者が自分の穏当な考えを書いたようなエッセイという感じを受けた。この類の本は、中心的な主張というよりは、例示される個別のエビソードのほうが面白いのが通例だ。例えば著者は一時期映画評論家だったらしいが、要はあれこれ批評文を書く前提で映画を見ると楽しくないとかで辞めたとか、まあありそうな話だ。美術館にデートに行って雑談のネタになるというくらいの話。
というようなことだが、そもそも「美とは」みたいなことについて、それほどハードな議論はされていない。もしそんなことをしていたら、英米哲学にありがちな「常識の擁護」みたいなつまらない話になるだろう。といっても大陸哲学みたいに「美は無関心でなければならない」みたいな定義にも踏み込まない。権威主義に対する警戒(成功しているかどうかはともかく)はこのジャンルの定例だ。生物学に還元する話もない。強いて言えば社会学や心理学が強い感じはあるが、そもそも何かに還元しようとする気も薄いようだ。そうするとやはり雑談エッセイ…。
出版社 : Oxford Univ Pr
発売日 : 2020/1/1
言語 : 英語
ISBN-13 : 978-0198826613
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