2012年12月23日日曜日

Alexander C. Diener, Joshua Hagen "Borders: A Very Short Introduction"

ISBN-13: 978-0199731503
Oxford Univ Pr(2012/9/3)

VSIにありがちなことで、タイトルが簡潔過ぎて意味が分からない。特に前半に境界にも色々な種類があるとか延々と書いているが、国境のことと考えて良い。

要するに、説明の過程で「国境」という言葉が出てくるような社会現象を延々と並べたてているようなことで、わたしとしては、特に刺激的な洞察はなかった。人文地理学というか、国境の文化誌というか。たとえば、国境管理の実際とか各地の国境線の引かれた経緯とかが詳しく書いてあったり、あるいは「現存在にとって境界線とは何なのか」というような哲学的な考察がされていれば面白いと思うが、そんなことにはなっておらず、中途半端な分かり切った一般論ばかりで、発見がない。と言っても、これでも斬新なことが書いてあるように感じる人もいるようなので、もちろん全否定はできないが、わたしとしてはVSIの中でもなかなかのハズレだった。何かの事情で、相当「国境」という概念に思い入れがある人には、もしかすると面白いのかもしれないが・・・。

Frankly speaking, this book bored me. A natural history of boarders of nations. No inspiring analysis, no curious facts. Maybe for high school students?

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