2012年12月14日金曜日

Martyn Lyons "Books: A Living History"

随分前からダラダラ読んでいたら、最近になって日本語訳が出た模様。「本の歴史」みたいな本は色々あるが、ひとまずこれが標準的と考える。本好きはこれを読んでおいて損はなかろう。個人的にはエルゼビア社の経緯が印象に残っているが、全体的に静かで平和な歴史なんで、かなり本が好きでないと退屈するかも知れない。図鑑ということになっているようだが、確かに写真が多いものの普通に通読してもなかなかのボリュームである。

それはそれとして、ボリュームという単語はラテン語"volvo"「回転する・巻く」の過去分詞"volumen"「巻き物」に由来し、英語の"volume"を日本語の「巻」に訳すのは偶然なのか必然なのか誰かの意図があったのか。自動車会社"volvo"はもともと軸受の会社である。そして巻線可変抵抗器あるいは音量も"volume"であるのも偶然ではなく誰か博識な人の意図的なものだったのかもしれない。そんなことはこの本には書いていないが、読んでいて色々余計な調べ物をしてしまう本ではあった。

A standard book of history of books including lots of photos for all book-lovers.

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