2024年2月12日月曜日

Guy Ogilvy "The Alchemist's Kitchen: Extraordinary Potions & Curious Notions" [錬金術師の調理場:素晴らしいポーションと面白い概念]

The Alchemist's Kitchen (Amazon.co.jp)

"lapis philosophorum"は"philosopher's stone"ではなく"philosophers' stone"だと思うがまあそれはさておき。古い西洋絵画を見ていると大量の予備知識が要求され、ギリシア神話・ローマ神話・キリスト教・紋章学・占星術・図像学とかなんかてんこ盛りの中に錬金術というものもあるようだ。この本は別にそういう美術的方向性で書いてあるわけではなく、むしろガチ錬金術入門書という感じで、そのほうが我々は読みやすい。やたら複雑な体系性があるわりに現代人から見れば呪術でしかないが、読んでいるとハーブだのアロマだのにハマる気持ちも分からなくはない。しかし錬金術は確かに現物を扱っているから、精錬だの蒸留だのやっているうちに化学が生まれるのは分かるし、占星術も天文学が前提だ。気のせいで済む話ではない。化学と錬金術は地続きだ…。錬金術の研究書は色々あるが、多分これが一番軽い。

Bloomsbury Pub Plc USA (2006/10/17)
言語: 英語
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0802715401

 

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