2020年1月20日月曜日

Charles M. Schulz "The Complete Peanuts 1950-1952: Volume 1" [Peanuts完全版1950-1952巻1]

Snoopyは世界一稼いでいるキャラクターみたいなことで、グッズ関連は結構うんざりするけど、未だに机の上にはPeanutsカレンダーだし、昔から好きだし、そのせいで人生で最初に買った洋書はPeanutsだったし、この際、全部読むことにした。この巻は本当の開始期で、まだ後の定番キャラとかは出揃っていない。日本で言えば1952年でやっと鉄腕アトムが連載開始くらい。

というわけで、古さを感じさせる要素として、ようやくテレビが普及し始める頃なので、テレビよりラジオのほうが多い。Schroederが聞いているのはラジオかレコードだし、電話はもちろん黒電話だ。言葉も古くて、当時の流行語とかは辞書で調べると<古>とか書いてあったりする。とはいえ、ギャグとかに古い感じはしない。絵として見ると、後と大きく違うのは、画面に奥行きがあることで、テレビやラジオのほか、Schroederのピアノも立体的に描いてあって、これはこれで可愛い絵だ。後はほぼ平面構成になって、Snoopyが犬小屋の上で不可能な寝かたをすることになるが、今のところ、普通に犬小屋の中で寝ているし、そもそも二足歩行していない。様式化されていないので、話の内容的にもリアルな子供に近い。

キャラクターとしては、Charlie Brown, Snoopy, Shermy, Pattyくらいが初期メンバーで、この巻の時点では、SnoopyがCharlie Brownに飼われているとは確定していない。ごく初期にVioletが投入されて、後に比べるとCharlie Brownはずいぶんモテている。ShermyとかPattyとかVioletはCharlie Brownの友達というだけで、特に性格や典型的な振る舞いが設定されていない。Charlie Brownは既に後の抑鬱傾向が少し出ているが、まだGood Griefとは言っていない。かなり早い時期に投入されたSchroederは最初から天才ピアノ赤ちゃんで、とても可愛い。少し遅れて登場するLucyは最初から明確に性格が悪い設定だ。この巻で既にアメフトのボールを引っ込めている。続いて登場するLinusはまだ赤ちゃんだが、結局、この赤ちゃんキャラのまま毛布を引きずり始めるのだろう。

全体的に初期だからといって面白さが劣るわけでもないし、後の定番キャラも既に揃い始めている。重要キャラでまだ出てこないのはSallyとPeppermint PattyとMarcie、そしてWoodstockだ。かなりコアなファンでないと、これを一巻から読もうと思わないかもしれないが、中学とか高校の英語の先生は、こんなのから例文を採取できるんじゃないかと思う。わたしの記憶では、わたしは中学生で既に読んでいた。

At last. My most favorite comics in one package.

Canongate Books Ltd(2007/6/27)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1847670311

0 件のコメント:

コメントを投稿