2017年4月29日土曜日

Josh Robertson "50 Years of the Playboy Bunny" [プレイボーイバニーの50年]

プレイボーイクラブとバニーガールの興亡史。半分はバニーガールの写真。ヌードもあるが、アメリカの60-70年代のノリなので、今見ると別にいやらしくもない。というか、多くの読者はバニーガールを見たいのであり、ヌードなんかに使うページはムダというのが一般的な意見のようだ。ともあれ、写真に関してはこれ以上本物のバニーガールを見れる資料は他に知らない。

バニーガールは元々プレイボーイクラブのウェイトレスとして考案されたもので、基本的には60-70年代の趣味だ。プレイボーイクラブの様子は本書に詳しく記述されているが、多分、今でもあるような「クラブ」と大差ないのかもしれない。紳士の社交場というか、遊び場というか、わたしもそんな場に縁がないので、何とも言えないが。高価だし退廃的だし、楽しむには高い社会性が必要だし、時代の流れとともに衰退したのも良く分かる。

肝心のバニーのほうは、大変厳しい仕事で、体育会系というか軍隊に近い印象を受けた。もちろん、お触り厳禁だし、客とのデートも厳禁だから、その意味では安心なのかもしれないが、姿勢やら動作やらのルールが非常に厳しい。例えばバニーガールは椅子に座ってはいけない(椅子の背にちょっと腰かけるのはいい)。水を飲んでいるところを見られてはいけない。トイレに行くところを見られてはいけない。もちろん容姿の良いのが前提だが、並大抵なことではない。折しも公民権運動やらフェミニズムやらが盛り上がってくる時代で、バニーガールの労働組合ができるに至っては、潮時という感じだ。

わたし自身はプレイボーイという雑誌もほんど読んだこともないし、そこで提案されているライフスタイルも良く知らないし興味もなかったが、こういう文化もあったんだなと思うくらいだ。バニーガールは何となくスタイリッシュな印象があったが、結局、生身の人間なので現場は大変だ。何にしろバニーガールの資料と言えば、真っ先にこの本なので、興味の方向性は人それぞれとしても、特にカジノ法成立に乗じようとする人には読んでおいてほしいものだ。

I do not understand the culture Playboy magazine promotes. Still, I find bunny's costume very stylish and elegant. This book contains many of photos of bunnies and also a great account of Playboy Clubs, which was intersting even to me.

Chronicle Books (2010/10/13)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0811872263

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