2012年10月20日土曜日

Ξενοφών "Ανάβασις"

ギリシア語のことを聞かれて思い出した。わたしが古典ギリシア語で読んだ唯一の本であった。「アナバシス」は、おもに古代軍事に興味のある人が読んでいるようだが、実は、古典ギリシア語を一通り学んだ後、最初に読むべき本とされていた。クセノポンは、哲学者としては二流みたいなことになっているが、古典ギリシア語としては標準的な名文とされているのであった。ギリシア語は時代や方言があり、「イーリアス」用のギリシア語やら「新約聖書」用のギリシア語やら、いろいろあるわけだが、いずれの分野に興味があるにせよ、まずはアナバシスを読むことになっているのである。それからアンドロマケーを読んで、というような道が推奨されていて、実際、そういう風に進んだ遠い日の記憶・・・。ただ、今のわたしなら、現代ギリシア語から学ぶかもしれない。現代ギリシア人は「イーリアス」を普通に読めるらしい。どうも、現代日本人が「源氏物語」を読んだり、現代イギリス人がシェークスピアを読むより楽なようだ。それはそれとして、内容もまあまあ面白いが、なにせ古代の本なので、退屈な部分も多々あるのは仕方がない。

We were supposed to read Anabasis first after having mastered basic classical Greek grammar. So told and so did I. Only book that I have ever read in Greek.

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