"A Study in Scarlet"に続く、シャーロック・ホームズ登場の二作目。タイトル中の二つの定冠詞が付いているのと付いていないので、ほぼ四通りの表記があるのが気になる。
構成自体は前作と似ていて、殺人事件自体も奇妙だが、ホームズが推理していき、最終的には遠い異国の犯罪に淵源が見つかる。大英帝国の最盛期であり、ドイルという人は、こじんまりした犯罪話に壮大な背景を描く趣味なのだろうか。復讐というテーマも共通だ。
とても面白かったが、ああだこうだと考察したり批評するようなことがない。このある種の中身の無さが魅力だろうか。今時の推理小説と異なり、謎自体よりも、殺人の奇怪さと、それを上回る探偵の奇妙な推理力の対比が主眼で、さらに異国情緒が話を壮大化しているというところ。最後の点については、今でも殺人事件は景勝地で起きるのが良しとされているし、これはポーにはなかった点だ。
あんまり語ることはないが面白いのは確か。引き続きホームズを読んでいく。全作読むつもりだ。
The second novel of Holmes. It was a real page-Turner, though I do not have much to talk about it. Just enjoy it.
Wisehouse Classics (2017/10/22)
言語: 英語
ISBN-13: 978-9176374658
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