目次:1.顕微鏡と新世界の発見 2.顕微鏡の種類 3.光学顕微鏡‐アッベから超解像度へ 4.何を見ているかを識別する 5.電子顕微鏡と原子解像度の夜明け 6.表面の電子顕微鏡 7.他の方法による拡大 8.顕微鏡の影響
顕微鏡の技術解説。光学顕微鏡と透過・走査電子顕微鏡を丁寧に解説しているが、高校程度の物理の知識では理解しきれない気がする。数式などは避けられているが、英語力を別にしても読めるのは理系の大学生以上だろう。物理学一般、特に光学と電磁気学のある程度の知識が必要だ。内容的には相当最先端で、いわゆるナノテクの領域まで踏み込む。この辺り、原子を一個ずつ操作するような最新技術の話だ。また、生物に対する顕微鏡の使用に関する解説がかなりの分量になっていて、たとえばノーベル賞受賞者下村脩先生の業績も文脈の中で理解できる。これだけでもなかなかの収穫だ。誰にでもお勧めというわけに行かないが、研究・業務で顕微鏡を使う人は、顕微鏡技術自体に興味がなくても、教養として読んでおいて損はない。類書もあまり見たことがないし。
Too difficult for high school students, but a very good reading for those who use microscopy at routine basis.
Oxford Univ Pr (2015/08)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0198701262
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