ロックの伝記・思想の概要。有名ではあるが、名前だけ教科書で知っているという多数の有名人の一人で、何か一冊読んでおくという場合にはVSIは外れは少ない。この本も読みやすいし、類書も少ないんじゃないかと思う。個人的には信頼trustの概念は注目だ。政治哲学で「信頼」という概念は貧弱過ぎて、何か別のものに還元しないと成立しないような感じが常識化しているが、本当にそうなのかどうかはもう少し考える必要があるのかもしれない。それはそれとして、著者Dunnの立場としては、Lockeは基本的に悲劇的に失敗した思想家だそうで、まあハードな理論化には完全に失敗しているのかもしれないが、良識のある人だったんだとは思う。
A good intro to Lockes's scholarship.
Oxford Univ Pr(2003/7/31)
ISBN-13: 978-0192803948
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