A Roman empire's history organized by subject. The author puts highlights especially on some disturbing facts about the empire. Interesting. By the way, western people tend to distort Latin nous in their own way. That is because Latin culture is embedded in their cultures deeply. However, at least in academic books like this one, shouldn't we use proper Latin nouns?
ローマ帝国に関する主題別の通史で、特に帝国の負の側面が重視されているように思われる。どのみち短い本なので、これで帝国を概観できるわけではないが、読んで損はないところだろう。それはそれとして、西洋人はラテン語の固有名詞を勝手に改変することになっているが、その点についてわたしは反対し続けるつもりだ。その点については日本語は許されるが、今度は母音の長短を無視するのが許せない。少なくともローマ史について書いたり翻訳したりする人間は、ラテン語が当然できるのだと思うが、この件についてどう思っているのか。
2011年8月30日火曜日
2011年8月26日金曜日
Stephen Howe "Empire: A Very Short Introduction"
An overview of imperialism and colonialism, without touching on Japanese case. Once upon a time, "Imperial Japan" existed, but that was much smaller/shorter/weaker than those of European forces, and few Japanese think that Imperial Japan was a great age. And Japan was never colonized, at least officially. But most people of the world are in either one of the two sides, id est, former empires or former colonies.
ヘヴィなテーマなので、最初に色々概念を説明をしているけど、要するに帝国主義/植民地主義のいろんなトピックの解説。日本人に一番ピンとこないテーマだというのは、確かに大日本帝国とかいうのがあったけど、はっきり言ってショボかったし、しかも植民地になったこともないから。しかし、世界のほとんどの国は、帝国か植民地だったんだし、常識を養うためにでも、この本を読む価値はある。こういうテーマはなにかと重いんで、VSIくらいから読んだほうがいいと思う。
ヘヴィなテーマなので、最初に色々概念を説明をしているけど、要するに帝国主義/植民地主義のいろんなトピックの解説。日本人に一番ピンとこないテーマだというのは、確かに大日本帝国とかいうのがあったけど、はっきり言ってショボかったし、しかも植民地になったこともないから。しかし、世界のほとんどの国は、帝国か植民地だったんだし、常識を養うためにでも、この本を読む価値はある。こういうテーマはなにかと重いんで、VSIくらいから読んだほうがいいと思う。
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Very Short Introduction,
歴史
Charles Townshend "Terrorism: A Very Short Introduction"
This book falls in a category of "random essay" which is a type of VSI. I am not ironical. It sometimes works. In the case of this book, it mentions theories of terrorism which are often ignored because most of us are against terrorism and tend to think that terrorism is totally illogical and can attain nothing to ruling powers in the long run.
VSIの典型のひとつ、「ランダムなエッセイ」。良いところがあるとしたら、事例が多いのと、テロを起こす側の理論にも少し言及があることだ。一般的には、テロは体制に対する嫌がらせにしかならないように思われており、テロを行うべしという結論を導くような理論は、あまり一般には知らされていない。是非善悪はともかく、そういう理論が存在して、それに基づいて、冷静にテロを起こしている連中もいるということだ。
VSIの典型のひとつ、「ランダムなエッセイ」。良いところがあるとしたら、事例が多いのと、テロを起こす側の理論にも少し言及があることだ。一般的には、テロは体制に対する嫌がらせにしかならないように思われており、テロを行うべしという結論を導くような理論は、あまり一般には知らされていない。是非善悪はともかく、そういう理論が存在して、それに基づいて、冷静にテロを起こしている連中もいるということだ。
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Very Short Introduction,
政治
John Kenneth Riches "The Bible: A Very Short Introduction"
Needless to say but this book is much shorter than the bible itself. Therefore it seems to me a random collection of the author's observations on various things caused by the bible. Not an overview but just interesting articles. Not bad for such.
正典の成立過程とか、政治的な利用法とか、批判史とか、ほぼランダムな色々なエッセイ。キリスト教を研究し始めた初心者には、気晴らしの読み物になるのかもしれない。わたしとしては、支離滅裂な聖典の辻褄を合せようという努力と、支離滅裂に利用しようという努力を鑑賞するだけだ。
正典の成立過程とか、政治的な利用法とか、批判史とか、ほぼランダムな色々なエッセイ。キリスト教を研究し始めた初心者には、気晴らしの読み物になるのかもしれない。わたしとしては、支離滅裂な聖典の辻褄を合せようという努力と、支離滅裂に利用しようという努力を鑑賞するだけだ。
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Very Short Introduction,
哲学
2011年8月20日土曜日
Nelson Goodman "Ways of Worldmaking"
How should I put it... From what I learn, there are infinite number of versions of the world. Some of them are more useful, some of them are just false and harmful, still some of them are false but useful... Some of them are convertible, some of them are nonconvertible, yet some of them have common factors... And then the author goes into details... It all seems to me totally obvious except for that there are too many prerequisites. Is it because Goodman's ideas is so dispersed among us that I cannot recognize it as such? Or Is it because I am too much into continental philosophies that I always feel an urge for deconstructing everything? I do not know but one of my friends said that this book is a must-read and I finished it.
これは知り合いが読んでいたから読んだだけなのだが・・・。世界には様々なヴァージョンがあり、制作されうる。そして、著者の主たる関心は、様々なヴァージョンの相互作用にあるらしい。確かに面白い事例は色々あるんだけど、純粋に理論的な枠組みという点からすると、特に斬新でもないし、未確認の前提条件が多過ぎるような気がするのだが・・・。 これはグッドマンの思考が世間に普及し過ぎて当たり前になったせいなのか、それとも、何でも脱構築したくなるわたしの悪趣味のせいなのか。どっちにしろ、有名な作品だし、読んで損はないんだろう。邦題「世界制作の方法」はカッコいいというか、原題よりこっちのほうが適切なくらいだ。
これは知り合いが読んでいたから読んだだけなのだが・・・。世界には様々なヴァージョンがあり、制作されうる。そして、著者の主たる関心は、様々なヴァージョンの相互作用にあるらしい。確かに面白い事例は色々あるんだけど、純粋に理論的な枠組みという点からすると、特に斬新でもないし、未確認の前提条件が多過ぎるような気がするのだが・・・。 これはグッドマンの思考が世間に普及し過ぎて当たり前になったせいなのか、それとも、何でも脱構築したくなるわたしの悪趣味のせいなのか。どっちにしろ、有名な作品だし、読んで損はないんだろう。邦題「世界制作の方法」はカッコいいというか、原題よりこっちのほうが適切なくらいだ。
Dana Arnold "Art History: A Very Short Introduction"
As is often the case with VSI, this is not a book simply tells us art history. Rather, it is a book on history of study of art history. It covers wide range of topics from classical west-centered vision to Foucault's criticism.
VSIにありがちな話で、美術史というより、美術史学の歴史。絵と彫刻の話で、いわゆる正典とされるような芸術作品について、制度面とか社会学的側面とかイデオロギー的側面からの解説もある。まあ、あまり興味のある分野でもないので、良い本かどうか分からないが、読んで損したとは思わない。
VSIにありがちな話で、美術史というより、美術史学の歴史。絵と彫刻の話で、いわゆる正典とされるような芸術作品について、制度面とか社会学的側面とかイデオロギー的側面からの解説もある。まあ、あまり興味のある分野でもないので、良い本かどうか分からないが、読んで損したとは思わない。
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Very Short Introduction,
歴史
2011年8月19日金曜日
Andrew Ballantyne "Architecture: A Very Short Introduction"
A historical-architectural-sociology? It seems to me a rather random walk in the world of famous buildings. It tells us repeatedly that the value of a building is relative to cultures to which we belong. I am not particularly familiar with architecture but I am certain that this is not a good introductory book. But, well, there are lots of famous buildings which I feel like to research more.
建築学の教科書というわけでもなく、建築社会史みたいな感じ。建築の価値は文化相対的であることが執拗に強調される。有名な建物をランダムに紹介している。体系性のようなものはなく、入門書というより、「さわり」みたいな感じかな。
建築学の教科書というわけでもなく、建築社会史みたいな感じ。建築の価値は文化相対的であることが執拗に強調される。有名な建物をランダムに紹介している。体系性のようなものはなく、入門書というより、「さわり」みたいな感じかな。
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Very Short Introduction,
社会学
2011年8月18日木曜日
Giovanna Borradori "Philosophy in a Time of Terror: Dialogues with Jurgen Habermas and Jacques Derrida"
In my school days, Habermas seemed to me constructive but simplistic. Derrida seemed profound but futile. Now I see they both are trying to find good neighborhood on their own ways, which are not so diverged as they appear. They both do not touch problems of the notions of "nation", "religion", etc. which I think were invented in the Europe or Christian traditions, because they both refer to Kant as a reference point. Maybe to them these points are too obvious.
流石と言うしか・・・。ハバマスは正しくカントを受け継いでおり、その世界政府像に対してキリスト教的だのパターナリスティクだの文句を言うことはできるが、ハバマスの答は簡単で、「マシな対案があるのか」ということだ。わたしとしてはあるような気がするが、ここまで話がこじれた以上は、主権国家だとか並列する諸宗教とかいう概念を前提にするしかないのかもしれない。他方、デリダのほうでは、「無条件の寛容はありえないが、それを前提にしなければ条件付きの寛容も考えられず・・・」とかいう例の論法で、固定した理想状況をあくまで拒否している。もっとも、この拒否は、永遠にゴールを目指すための前提であることを理解しないと、デリダをただのアナーキストと見誤る可能性が高い。 しかしまあ、流石だ。
流石と言うしか・・・。ハバマスは正しくカントを受け継いでおり、その世界政府像に対してキリスト教的だのパターナリスティクだの文句を言うことはできるが、ハバマスの答は簡単で、「マシな対案があるのか」ということだ。わたしとしてはあるような気がするが、ここまで話がこじれた以上は、主権国家だとか並列する諸宗教とかいう概念を前提にするしかないのかもしれない。他方、デリダのほうでは、「無条件の寛容はありえないが、それを前提にしなければ条件付きの寛容も考えられず・・・」とかいう例の論法で、固定した理想状況をあくまで拒否している。もっとも、この拒否は、永遠にゴールを目指すための前提であることを理解しないと、デリダをただのアナーキストと見誤る可能性が高い。 しかしまあ、流石だ。
2011年8月16日火曜日
Arthur Miller "Death of a Salesman"
I found this book at the end of my bookshelves. Well, I guess there was a time when this salesman's situation was considered miserable. He had the wrong dreams. That is all. He had a nice wife and nice sons. How could he have complained?
本棚を整理してきたら出てきた本で、確か筒井康隆推奨とかで買った気がする。Penguinだけど、ブックオフで売れなかったので、仕方なく読んだ。まあ、名作とされているので読んで損したとは思わない。
主人公は63歳のセールスマンで、かつては優秀だったらしく、過去の栄光の回想が多い。今は完全にロートルでリストラされる。息子は兄が34で、弟も近いところだうけど、二人ともニート。ただし、引きこもりではなく、自分探しとかで職を転々としていて実家に戻ってきたらしい。専業主婦の妻は献身的。完全に現代日本のような気もするが、偶然の一致というより、いつの時代でもこんなものかも知れない。
そして、わたしの自然な感覚では、どう考えてもこれが悲惨な話に思えない。妻がいて息子がいる時点で勝ち組だし、有力な友人が助けてくれるとまで言っている。それで何が問題かと言うと、要は"He had the wrong dreams."にすべて集約されているようだ。息子がニートなのも、似たような話で。しかし、浮気の話とか盗癖の話とか出てくると、ますます同情が減殺され、葬式だって、誰も来ないというけど、孤独死でも無縁死でもない。まあ虚栄心の死というか。文学的というより教訓的だった。
本棚を整理してきたら出てきた本で、確か筒井康隆推奨とかで買った気がする。Penguinだけど、ブックオフで売れなかったので、仕方なく読んだ。まあ、名作とされているので読んで損したとは思わない。
主人公は63歳のセールスマンで、かつては優秀だったらしく、過去の栄光の回想が多い。今は完全にロートルでリストラされる。息子は兄が34で、弟も近いところだうけど、二人ともニート。ただし、引きこもりではなく、自分探しとかで職を転々としていて実家に戻ってきたらしい。専業主婦の妻は献身的。完全に現代日本のような気もするが、偶然の一致というより、いつの時代でもこんなものかも知れない。
そして、わたしの自然な感覚では、どう考えてもこれが悲惨な話に思えない。妻がいて息子がいる時点で勝ち組だし、有力な友人が助けてくれるとまで言っている。それで何が問題かと言うと、要は"He had the wrong dreams."にすべて集約されているようだ。息子がニートなのも、似たような話で。しかし、浮気の話とか盗癖の話とか出てくると、ますます同情が減殺され、葬式だって、誰も来ないというけど、孤独死でも無縁死でもない。まあ虚栄心の死というか。文学的というより教訓的だった。
Bernard Crick "Democracy: A Very Short Introduction"
Not a typical introductory textbook. The author expresses his view on democracy rather freely. Apparently democracy is not supreme value for him. It seems that the ultimate value is something like "free society" and democracy is an indispensable element for it but democracy alone cannot do any good.
このシリーズにしてはヘヴィな読み物だ。わりと著者独自の意見が前に出ている。教条的に民主主義を絶対視しているわけでもなく、かといって全然冷たいわけでもない。むしろ粘着質なバランスのとり方だが、このテーマだとみんなこうなるんだろうか。日本語のこの手の本だと、もっと粘着質になるし。しかし、何かしらこういう本を読まないといけないのなら、この本でもいいんじゃなかろうか。
このシリーズにしてはヘヴィな読み物だ。わりと著者独自の意見が前に出ている。教条的に民主主義を絶対視しているわけでもなく、かといって全然冷たいわけでもない。むしろ粘着質なバランスのとり方だが、このテーマだとみんなこうなるんだろうか。日本語のこの手の本だと、もっと粘着質になるし。しかし、何かしらこういう本を読まないといけないのなら、この本でもいいんじゃなかろうか。
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Very Short Introduction,
政治
2011年8月14日日曜日
Mary Jo Hatch "Organizations: A Very Short Introduction"
In my eyes, well written but just a bunch of obvious observations chiefly on business organizations. If you are not familiar with sociology or social psychology, this book may be a good introduction. Maybe a textbook for MBA or something like that? There are a lot of famous quotes from major sociologists and psychologists. Since I knew them very well and in some cases better than the author, I am not in a position to judge this book.
組織とは何かという話なんだけど、正直なところ、わたしには当たり前のことがひたすら書いてあるようにしか思えなかった。ただし、これはわたしが社会心理学とか、特に社会学に通じているからで、そういう背景がない人が読んだら感想が違うかもしれない。有名な社会学者や心理学者の引用がいっぱいある。わたしとしては、知っている引用ばかりなんで、なんとも言えない。MBAの副読本とかそんな感じか。経営の話をする時に、気の利いた引用の一つも言えないといけないかもしれない。
組織とは何かという話なんだけど、正直なところ、わたしには当たり前のことがひたすら書いてあるようにしか思えなかった。ただし、これはわたしが社会心理学とか、特に社会学に通じているからで、そういう背景がない人が読んだら感想が違うかもしれない。有名な社会学者や心理学者の引用がいっぱいある。わたしとしては、知っている引用ばかりなんで、なんとも言えない。MBAの副読本とかそんな感じか。経営の話をする時に、気の利いた引用の一つも言えないといけないかもしれない。
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Very Short Introduction,
ビジネス
2011年8月11日木曜日
Mohamed ElBaradei "The Age of Deception: Nuclear Diplomacy in Treacherous Times"
This book is a must read for all who are interested in diplomacy or nuclear disarmament/proliferation. Diplomacy should be conducted in this way. This book is fairly thick but easy to read. Fascinating. In the mean time, what were our diplomats doing?
別にエルバラダイ氏の言うことが真相のすべてとは思わないが、IAEAが政治化されてるとか、イランがどうこうとか言うのなら、少なくともこの本を読んでから言うべきで、さっさと日本語訳されることを期待する。前事務総長エルバラダイ氏が、北朝鮮・イラク・イランなどとの交渉の次第を書きつづったもの。分厚い本だが、普通に面白く、外交を追体験できる。外交・核軍縮・核不拡散などに興味があれば、絶対に読まないといけない。それにしても、ほとんど日本人が出てこない。一箇所だけ著しくマヌケな出演があるが、一体日本の外交官は何をしているのか。現事務総長の天野氏について全く言及がないのも憂鬱だ。
別にエルバラダイ氏の言うことが真相のすべてとは思わないが、IAEAが政治化されてるとか、イランがどうこうとか言うのなら、少なくともこの本を読んでから言うべきで、さっさと日本語訳されることを期待する。前事務総長エルバラダイ氏が、北朝鮮・イラク・イランなどとの交渉の次第を書きつづったもの。分厚い本だが、普通に面白く、外交を追体験できる。外交・核軍縮・核不拡散などに興味があれば、絶対に読まないといけない。それにしても、ほとんど日本人が出てこない。一箇所だけ著しくマヌケな出演があるが、一体日本の外交官は何をしているのか。現事務総長の天野氏について全く言及がないのも憂鬱だ。
2011年8月9日火曜日
Jacques Derrida, Gerald Graff, Jeffrey Mehlman, Samuel Weber "Limited Inc"
If it is crystal clear to you
that you are totally right,
that your opponent is totally wrong,
that you know why your opponent misunderstood you,
that your opponent is trying to defame you some what intentionally,
that your opponent's malice justifies your counterattack,
that you have enough time and patience to do so,
and that it is a good opportunity to advertise your theory more correctly,
then this is a sort of book you would write. I read this book more than ten years ago and it still amuses me. Bad taste.
なんか急にデリダを読み返したくなるブームがわたしの中に来ている。デリダは難解だと言われていたし、今でも言われているけど、人によるんだろう。もちろん、必要な哲学的予備知識の量とか、極端に用心深くて面倒くさいとかいうことはあるけど、一旦馴染んでしまえば、デリダの真似をするのは、そんなに難しいわけでもないというか、実際そうして脱構築論文が量産されたんだろう。用心深さについて言えば、本当は、この本のような事態を避けるためということだろう。
有限責任会社abc...のファンというのは、「自分を理解する能力のないバカが勝手に誤解してバカげた非難をしてくる」という経験をしている人で、そういう人たちは「もしも自分にヒマと体力があって、そうすることによって労力に見合うだけの利益が見込めるなら、こんな本を書きたい」と思っているに違いない。実際にはそんな気力もなければ相手に恥をかかせる趣味もないので、どこかの時点で無視せざるを得ない。ところが、デリダは多分本気でムカついていて、それを徹底的にやっていて、しかもそれが行為遂行的なエクリチュールの一例でございましてとかいう、他にも色々あるけど、悪いタイミングが重なったものだ。その様を眺めて、我々が溜飲を下げるというような。
that you are totally right,
that your opponent is totally wrong,
that you know why your opponent misunderstood you,
that your opponent is trying to defame you some what intentionally,
that your opponent's malice justifies your counterattack,
that you have enough time and patience to do so,
and that it is a good opportunity to advertise your theory more correctly,
then this is a sort of book you would write. I read this book more than ten years ago and it still amuses me. Bad taste.
なんか急にデリダを読み返したくなるブームがわたしの中に来ている。デリダは難解だと言われていたし、今でも言われているけど、人によるんだろう。もちろん、必要な哲学的予備知識の量とか、極端に用心深くて面倒くさいとかいうことはあるけど、一旦馴染んでしまえば、デリダの真似をするのは、そんなに難しいわけでもないというか、実際そうして脱構築論文が量産されたんだろう。用心深さについて言えば、本当は、この本のような事態を避けるためということだろう。
有限責任会社abc...のファンというのは、「自分を理解する能力のないバカが勝手に誤解してバカげた非難をしてくる」という経験をしている人で、そういう人たちは「もしも自分にヒマと体力があって、そうすることによって労力に見合うだけの利益が見込めるなら、こんな本を書きたい」と思っているに違いない。実際にはそんな気力もなければ相手に恥をかかせる趣味もないので、どこかの時点で無視せざるを得ない。ところが、デリダは多分本気でムカついていて、それを徹底的にやっていて、しかもそれが行為遂行的なエクリチュールの一例でございましてとかいう、他にも色々あるけど、悪いタイミングが重なったものだ。その様を眺めて、我々が溜飲を下げるというような。
2011年8月5日金曜日
Brian Charlesworth "Evolution: A Very Short Introduction"
This book is a basic account of evolutionary biology. In Japan, there exists virtually no controversy about the evolution theory. Sometimes the author poses "evidences" for the evolution theory whose necessity most Japanese do not understand. It was more interesting than I had expected though.
進化生物学とかいう分野の基本的な概説書。特に自然選択と適応の解説が面白かった。かなりの部分が「進化論の証拠」とかいう話に当てられているが、つまり、欧米、特にアメリカでは、いまだに進化論に対する反対が多いということで、日本人にはどうでもいいことだ。この本とは関係ないけど、日本で言う「教科書問題」は、日本史の教科書がどうとかいうセコい話だが、アメリカで言う「教科書問題」は、進化論とか地球温暖化の話を言う。日本がたかだかここの百年くらいの歴史の捏造だの歪曲だの騒いでいる間に、アメリカは生命や地球の歴史自体を捏造しているのだ。このようにアメリカは何かとスケールがでかい。
進化生物学とかいう分野の基本的な概説書。特に自然選択と適応の解説が面白かった。かなりの部分が「進化論の証拠」とかいう話に当てられているが、つまり、欧米、特にアメリカでは、いまだに進化論に対する反対が多いということで、日本人にはどうでもいいことだ。この本とは関係ないけど、日本で言う「教科書問題」は、日本史の教科書がどうとかいうセコい話だが、アメリカで言う「教科書問題」は、進化論とか地球温暖化の話を言う。日本がたかだかここの百年くらいの歴史の捏造だの歪曲だの騒いでいる間に、アメリカは生命や地球の歴史自体を捏造しているのだ。このようにアメリカは何かとスケールがでかい。
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