ロンドン水道、英国博物館、解析機関に続くシリーズ最新作。四作も続いたわけだし、他言語にも翻訳されているから熱烈なファンも多いと思うが、わたしとしては、ここまでかな、という感じ。
システムは相変わらず読者がパズルを解くことによって話が進んでいく形式で、表紙の円盤のギミックも変わっていないが、この巻はもはや読者がパズルを解けることを想定していない。これまでの三冊も完全に自力解答で進んでいくのはちょっと無理だったが、この巻は答を見ても「なるほど」とはならず「無理でしょ」ということが多く、それも第一問から無理。項目数は96で、確か今までで最も少ないが、問題数は多分今までで一番多い。一番時間がかかったのもこの巻だ。テーマは副題の通りロンドン塔の各所を巡る感じで、一々ワトソン先生が歴史まめ知識を入れてくるのが、英国史に詳しい人は面白いかもしれない。
このシリーズ四冊、一つはっきり言えるのは、ペーパーバックなのに装丁が美麗なのが魅力。飾れるレベルだと思う。表紙がボール紙で強化されているのもポイントが高い。フランス語版とかがパズルをどう翻訳しているのか謎だが、日本語は無理かねえ。電子書籍にするのも大変そうで。児童書という扱いになると思うが、いい本だった。
The all four books in this series are extremely beautiful.
Ammonite Pr (2023/2/21)
言語: 英語
ISBN-13 : 978-1781454619
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