有名なギリシア神話・ローマ神話の神々の紹介。似たような本はいくらでもあると思うが、白黒とはいえ歴史的な図版が多いのは素晴らしい。西洋美術を鑑賞する際には必須の知識である…。縁のない人にも楽しく読めるのではなかろうか。
ただし。わたしはこの件に関してはマニアックなので、その点からすると許せないことがいくつかある。まずラテン語も古代ギリシア語も日本語と同じく母音の長短を区別する言語だが、この本ではその区別が失われている。英語民は長短の区別ができないし、どうせ正しいラテン語表記も正しく読めないからどうでもいいのかもしれない。別に原典にも長音符はないからその点については大した問題ではないとしても、一応ギリシア語名と比定されるラテン語名が対で書いてあるが、ギリシア語側の音写がラテン語化していたりする。何を言っているのかわからないかもしれないが、要は古典語を勉強した人にはひっかかる点が多いということだ。もちろん、こういうのに引っかからない本というのもほとんどないのも事実だ。
A nice introduction, for those who do not care for the original Greek classical spellings.
Wooden Books (2023/9/15)
言語: 英語
ISBN-13 :978-1907155499
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