2012年2月14日火曜日

Donald Gillies "Philosophical Theories of Probability" (Philosophical Issues in Science)

これはわりと何度も読み返している本だ。確率理論とか統計理論は、第一に直感に反する事例が多いのが面白いのと、第二に神学的対立が多いのが面白い。この本が面白いのは後者のせいで、「確率とは何か」について様々な説を歴史的経緯も含めて紹介している。いろいろ文句もあるけど、考えるのは面白い。

・論理説・・・ケインズに代表される。無差別原理「同様に確からしい」事象に分割して確率を計算していく。分割の仕方が複数ある場合に簡単に矛盾に陥る。
・主観説・・・ラムジーなどに代表される。基本的にはギャンブラーの心の中に確率がある。わりと整然たる公理系を導く。
・頻度説・・・ミーゼスなどに代表される。反復した時の経験から確率を定義する。定義が狭すぎるのが難点。
・傾向説・・・ポパーに代表される。確率とは状況に内在する傾向性である。量子力学などを想定。

Great overview. I read this book once in a while. Philosophy of probabilities are most interesting because there are lots of counter-intuitive examples and (as of this book's case) there are lots of theoretical controversies despite the fact that it is an area of mathematics.

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