目次:1.生物学:分析から合成へ 2.合成生物学はどのように為されるか 3.合成生物学と環境 4.合成生物学と保健 5.工学のための合成生物学 6.基礎研究のための合成生物学 7.生命を創ること 8.文化的影響
これもなかなか楽しい本だった。"Genomics: A Very Short Introduction"と対になるような本で、Genomicsのほうは基本的にDNAを読むだけだが、こっちはDNAを書いたり編集したりしている。ただ、読むほうの技術に関しても、こっちの本のほうが分かりやすく書けている感じだ。前半はやはりDNAを編集する技術解説をしているが、後半は好き勝手に生物を改変している。自己修復する建物くらいならともかく、勝手に生えてくる建物とかやりたい放題で楽しい。こういう話が日本語で説明されると、改造人間とかバイオハザードとかグロテスクなほうに強調されがちだが、そういうのと比較すると、この本はネガティブな面がunderplayされているような気もする。一応最後に取ってつけたように倫理問題なども論じられているが…。この辺りは宗教の違いも感じるところだ。わたしの感覚では適当なたんぱく質を組み合わせて生物を作れたらもうそれで生物を作ったと言っていいような気がするが、一切生物に由来しない無機物から作って「生気」のようなものが生命にとって不要であることを証明しないと気が済まないらしい。
Hmm... DIY bio-tech would be my favorite hobby....
Oxford Univ Pr (2018/10/1)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0198803492