第二次大戦からドイツ再統一に至る冷戦の通史。この本は、VSIの一つでありながら、この分野の定番の概説書となっている。
完全にアメリカ目線で、いわゆる「リアリスト」ということになるだろう。アメリカが如何に対ソ冷戦を戦ったかということを冷徹に描く。欧州以外では熱い戦争も多かったが、原爆やらベトナム戦争やらはアメリカの世界戦略の一環であり、同情的な描写は一切ない。この世界観自体どうかと思うけど、実際、冷戦期のアメリカの思考はこの通りだったんだろう。これが冷戦の全貌だとは思わないが、定番と言われるだけのことはある。
個人的には、歴史関係の本を読んでいて、一番面白いのが冷戦期だ。時代も近いので、あんまり妙なことを言うのも不謹慎かもしれないけど、どうもスリルがあるというか、夢があるというか。
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