目次:1.起源 2.正当化 3.何を最大化するべきなのか 4.異論 5.規則 6.現場功利主義者
最初に少し歴史が語られるが、基本的には有名なトロリー問題のあたりから始まって倫理学の問題についてのガチの議論が本体だ。正直なところわたしは普遍的な道徳判断基準の導出というものが可能とも有益とも信じていないし、この著者たちの主張にもあまり同意できないところがあるが、この類のパズルに興味がある人は面白く読めるだろう。結局、功利主義は、政治判断を正当化するために最も持ち出されることの多い原理かもしれない。一つだけ引用すると、「食用動物を殺すのはその動物に損害を与えない、なぜなら殺す前提でなければ、そもそもその動物は生まれなかったから」という主張は衝撃的だった。こういうことになるから倫理学というのは油断できない。
Utilitarianism is one of the strongest political decision criteria all over the world. We cannot ignore it, regardless our preferences....
Oxford Univ Pr (2017/9/27)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0198728795
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