目次:1.音楽心理学の技法と科学 2.音楽の生物学的起源 3.言語としての音楽 4.時間の中で聴くこと 5.音楽演奏の心理学 6.人間の音楽性 7.音楽への欲望 8.未来
音楽心理学のアウトライン。後から思うと、「まあそうでしょうね」みたいなことしか書いていなかった気もする。8章「未来」に面白そうな話がまとまっていた気がするが、つまり、これから面白くなる学問なんだろう。根本的な問題として、この学問は、音楽好きの心理学者がやるのか、微妙に挫折した音大の学生がやるのか。どっちにしろ、この本は入門書だ。これからは音楽ビッグデータを利用して、科学的にキャッチーな音楽を作れるのかもしれないとか。
全く個人的な事情だが、わたし自身は義務教育以上の音楽の教育も受けていない。しかし聴いた曲を直ちにリコーダーで再生できる程度の音感がある。別にそれほどレアな才能ではないかもしれないが、ザラにもいないだろう。しかも、音楽にほとんど興味がなく、意図的に音楽を聴くことはほぼない。携帯で音楽を聴いたりもしないし、一人の時間はだいたい無音で過ごしている。そして、わたしの知る限り、音感のない・音痴の人間のほうが音楽を良く楽しんでいる気がする。これがどういことなのか著者に聞きたいものだ。
An outline of the dicipline.
Oxford Univ Pr (2018/11/1)
言語: 英語
ISBN-13: 978-0190640156