目次:1.Pre-suasion:注意の前倒し 2.連想の役割 3.最良実施例:Pre-suasionの最適化
タイトルのpre-suasionはpersuasionのperをpreに変えた造語。効果的な説得のための戦略(下準備)をまとめたもの。何でも"Influence"という有名な前著があってそれの更新版みたいなことらしい。互酬性を利用するとか連想の力を使うとか環境に気を遣うとか、まあ、この類の話に馴染みのある人には、それほど目新しい話はない。ただ、馴染みのない人は身を守るためにも読んでおいたほうが良い。我々は常に宣伝広告営業に晒されているし、専門家はこの程度のことは当然知っている…知らなくてもこの本読むはずだ。
わたしがこの本を知ったのは、直接にはWin Biglyからだが、この本は余計な自慢話などがないから遥かに読みやすい。中核的な主張も、Win Biglyに比べれば全然控え目だが、大よそ似た線と言っていいだろう。要するに、我々は自分で考えていると思っているが、実は無意識のうちに色々な技術で操られているということだ。わたしとしては他人を操作する用事がほとんどないので、その点はどうでもいいが、自分の行動を律するためにpre-suasionの技術も使えるわけだし、そのうち何か有効な使用法を思いつくかもしれない。しかしまあ、この類の本を読むたびに、自分の力で考えていることなんてほとんどないんだなあと思う。翻訳はあまり良くないという話もあるが、読めるだろう。
A good textbook. We think almost nothing by ourselves....
Simon & Schuster (2016/9/6)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1501109799
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