バクテリア、つまり細菌の概説。進化論的な起源とか発酵などの有効利用とか軍事利用とか文化史みたいな話も面白いが、最も充実しているのは、病原性の細菌と抗生物質の戦いの描写であった。バクテリアが耐性を獲得するメカニズムについても詳細だ。どうも素人が考えるより耐性菌は手に負えないらしい。そして遺伝子工学的な利用などはまだこれからということで終わっている。予備知識はほとんど必要ないが、「染色体って何?」みたいなことだと辛い。日本の普通の高校生なら読めるかと思う。もちろん英語ができればだが。個人的な感想としては、どう考えても人類の英知がバクテリアに勝てる気がせず、実に心が和む。合わせて読みたい"Viruses: A Very Short Introduction"ってところか。
Bacteria will prevail and survive the human race, which is so soothing an idea for me. The main theme is bacteria vs antibodies, and we have already run out of potential antibodies, as there emerge always xxx-resistant bacteria.
Oxford Univ Pr (2013/6/14)
ISBN-13: 978-0199578764
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