2024年1月18日木曜日

Abigail Shrier "Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters" [回復できない損害:わたしたちの娘たちを誘惑するトランスジェンダーの流行]

少し前にKADOKAWAが翻訳書を出版しようとしていたが、どっかの団体の抗議を受けて出版中止になったという本。内容は要するに十代の女の子が希望したからと言って、簡単に男性ホルモン投与だの乳房切除手術するな/勧めるなということだ。

別に万民が読むべきとも思わないが、この本を翻訳出版すべき/するなとか騒いでいる人々の99.99%は実際にこの本を読んでいないだろう。翻訳出版してもこの状況がそんなに変わる気もしない。英語圏でもそんな感じらしいし。この記事にたどり着いた人のほとんども読んでいないし読みもしないだろう。わたしは一応読み終えはしたが、内容的にもそんなに面白いわけではない。ここで内容を詳しく説明して読んだ気になられても詰まらない。

ただ、印象として、書きぶりが戦闘的過ぎてその時点で引いてしまうところがある。考え方が一々保守的なのは間違いない。わたしは常に自由の側に立つ傾向があるので、外科手術なんかして仮に後で後悔しても本人の勝手では…などと思うが、まあそれはそれで極論なんだろう。入れ墨なんかより深刻な健康問題があるようだ。しかし、親の権利がどうとか、子供をSNSから引き剝がせとか、それもなあという。自由の側に立つ傾向のあるわたしとしては、翻訳出版中止もおかしいだろと思わなくもないが、現場ではそんなことを言っている場合ではないのかもしれない。

Regnery Publishing (2020/6/30)
言語: 英語
ISBN-13: ‎ 978-1684510313

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