有名な作品なので今更ネタバレにもならないとは思うが、獣人を作っている博士の支配する島に辿り着いた主人公の冒険。予想を越えることは基本的に起こらず、特に前半のオチの見えている逃走劇のあたりはどうするのかと思ったが、読み終えてみると、確かに名作だったとは思う。
獣と人ということでは、わたしの第一のイメージは「けものフレンズ」なんだけど、時代が違う以上に、獣と人を峻別するキリスト教文明が違う。昔からヨーロッパには獣人の伝統があるが、そこには可愛さの要素が全くなく、殺伐としている。映画化も何回かされているようで、現代の遺伝子工学を予見していたとかいう話になっているが、単に怪奇ブラックユーモアと理解している。ただ、獣と人が融合するのに恐怖を感じるためには、特定の文明に属している必要がある気もする。その点の恐怖感が、Wellsの意図通りにはわたしに伝わっていないだろう。
ここまでThe War of the Worlds、The Invisible Man、The Time Machineを読んだけど、Wellsは面白い話をするおじさんだ。作り話で金をとるというのはこういうことだと思う。そのうち全作品を読んでしまうかもしれない。
Hilarious. But I recommend you "Kemono Friends". It is still better.
Alma Classics (2018/5/31)
言語: 英語
ISBN-13: 978-1847496591