フランス語のマンガ(BD)。世界中で売れているらしい。アラサー女の博士課程日記というところで、なんで世界中で売れるかというと、博士課程なんかに入るとどこの国でもこういう目に遭うからだろう。しかし、実際には修士課程でもこれくらいの目に遭うことは簡単だ。わたしもそんなことは良く知っている。
内容はというと、指導教官がやる気がないとか、事務員が怠惰とか、家族の理解がないとか、経済的にどうとか、恋人と破綻するとか、仮に博士号を取れたところでとか、まあ何というか、多分筆者の経験をそのまま描いたようなことで、特に取材したとかそんなことはないのだろう。この女の博論のテーマがカフカなのに、ドイツ語の勉強をしようかとか、まあそんなくらいでは驚かない。世界中の入院経験者はみんな似たような経験をしているに違いないし。
というわけで大学院の世界を知っている人は読んでフランスも同じですかと思うし、知らない人がこれを読んでも大学院の世界を誤解する恐れはないというようなことで、まあ売れるのも分かる。
C'est la même chose dans tous les pays, même ici au Japon....
ISBN-13 : 978-2021125948
Le Seuil (19 mars 2015)
Langue:Français