2015年12月11日金曜日

John Haigh "Probability: A Very Short Introduction" [確率:非常に短い入門]

目次:1基礎/2確率の仕組み/3小史/4偶然性の実験/5確率を理解する/6人々がプレイするゲーム/7科学・医学・ORへの応用/8他の応用/9奇妙な現象と逆説

VSIの中で、この手の「タイトルが一般的過ぎる」本の一つと言えそうだ。フォーマットとして、基本概念の説明・学史・応用が抑えられている。そこそこ評判は悪くないので、完全な素人、日本で言えば高校生くらいなら面白いかもしれない。もともと確率は逆説の宝庫で、さして知識がなくても面白い問題集みたいな本は日本語でもいくらでもある。実際の計算の技術についてはほとんど触れられない。特に数学については、こういうpop mathみたいな本を読むより、まともな本を読んで挫折するほうが良いと言うのがわたしの持論だが、読みやすい本ではあるようだ。

ただ、この本、最初のうちに確率の哲学的論争をある程度解説しているのはなかなか良く、この方面の入門には良いかもしれない。詳しくは"Philosophical Introduction To Probability"が素晴らしい本だ。

A light reading on probability. Not very technical.

Oxford Univ Pr (2012/5/4)
英語
ISBN-13: 978-0199588480

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